チベット仏教『曼荼羅の歓喜仏ヤブユム』歴史に隠された意外な真実!!

それは東チベットにあるラガン・ゴンパでチベット仏教の歓喜仏ヤブユム の状態をとった仏の壁画があった。

チベット寺院ゴンパに行くと、これぞチベット密教!という歓喜仏や異形の仏達がいるがあれは一体何なのだろうか?

 

【ヤブユムとは?】

ヤブ・ユムとは男神と女神が結合した歓喜仏の事で『智恵』と『方便』の結合の事を意味し、その2つを合わせることで『真理(悟り)』への道を開く事が出来るという意味を持っている。

またヤブユムの状態をとった仏達やチベット仏教の神仏達が踏みつけている人達にも意味がある。

 

このような絵の描き方は日本の四天王が踏みつけている邪鬼にも似ているがチベット仏教の場合、彼らが踏みつけているのはヒンドゥー教の神々なのだ。

 

例えばこのサキャ派の代表的な仏へーヴァジュラが踏みつけているのはヒンドゥー教の代表的な神々4神

●ブラフマー

●シヴァ

●ヴィシュヌ

●インドラ

で、これらはヒンドゥー教より仏教が勝っている、対抗しようとする表現なのだ。

 

こういった絵の表現方法は歴史的な事を言えば七世紀から八世紀頃、この時代はヒンドゥー教勢力が勢いずいた時代であった。

 

 

仏教徒はヒンドゥー教の神々からヒンドゥーの要素を受け取り仏教の神々を創り出したのだ。

 

 

だからこそチベット仏教の神々が踏みつけられているのがヒンドゥー教の神々なのだ。

 

 

また、話は少しそれるが日本の四天王像でも邪鬼と呼ばれる鬼達を踏みつけられているが、これは仏法に従わないからという理由からだ。

 

 

因みにチベット仏教でも四天王は存在し(主に壁画に描かれ、日本のように邪鬼を踏みつけていない。)チベット仏教寺院を東西南北から護っている。

邪鬼を踏みつける怒れる四天王『チベットと日本の四天王図の大きな違いとは?』

【水牛の頭の仏】

またこのラガン・ゴンパではチベット仏教で最も異様な姿をとっていると言っていいヴァジュラハイラヴァ(ヤマーンタカ)の壁画を見る事が出来る。

 

ボクはこの仏の存在を知った時凄く驚いた。

 

 

なんとこの仏は水牛の頭を持って36本もの手と足を持っているではないか!

 

このような姿形の仏は日本では見る事が出来ない。

 

 

しかしこのヴァジュラハイラヴァは日本でお馴染みの仏の化身なのだ。

 

 

日本の諺『三人よれば文殊の智恵』でお馴染みの智恵の仏、文殊菩薩の化身なのだ。

よく見てみればヴァジュラハイラヴァの頭の上には柔和な表情をしている観音菩薩の頭を持ち合わされている。

 

ヴァジュラハイラヴァが文殊菩薩の化身だという何よりの証拠なのだ。

 

また彼が水牛の頭を持っているのもヒンドゥー教的な要素が入っている。

 

水牛はヒンドゥー教にとって悪しき魔神を象徴するが仏教にとって仏陀を意味する聖なる存在なのだ。

 

【色でみるヤブユム】

チベット文化圏で1番馴染み深いヤブユムの姿をとった仏はチャクラサンヴァラだ。

チャクラサンヴァラはヒンドゥー教に対抗すべく仏教が創り出した尊格で、赤い身体をした明王妃ヴァジュラヴァラヒーを抱いた姿が印象的だ。

この尊格を見ると明らかに破壊神シヴァからイメージをとったという事が分かるが、宗教色的意味合いから見れば面白い事が分かる。

 

 

つまりチャクラサンヴァラの色は青黒でヴァジュラヴァラヒーの色は赤というのは、憎悪(青黒)と愛欲(赤)の結合が悟りへと開く道筋であるという事だ。

 

 

マイナス同士が逆にプラスに働くという意味合いを持っているのだ。

 

 

因みに、チャクラサンヴァラの壁画はチベット自治区各地の僧院(コンカル・ドルジェデンやペンコル・チューデ)で見ることができ、この記事で紹介した東チベットのラガン・ゴンパにも壁画がある。

(強すぎるパワーなのか、カタがかけられ顔を見ることが出来なかったが・・)

チベット文化圏で見ることが出来るヤブユムの壁画についての記事

ヤブユム(歓喜仏)を見る事が出来るチベット観光スポット4選

 

チベット仏教の神々の壁画を一つ一つよく見るとヒンドゥー教と仏教の要素が混ざっていて、どこかインド的な絵にも見えとても面白いから、この壁画を見にチベット文化圏の国々に行ってみてはどうだろうか?

 

【日本の歓喜仏】

実はチベットの歓喜仏のような仏様は日本にも存在する。

歓喜天または聖天と呼ばれる存在でその起源はインドで人気の像頭の神さまガネーシャだ。

仏教の一説では荒ぶる神ビナヤカ(ガネーシャ)を調伏するため観音菩薩が美女に化身して近づいた。

 

 

ビナヤカはその美女を抱きたかったが美女は仏教を守護するよう求めた。ビナヤカは彼女の要求を受け入れ彼女と交わると煩悩が打ち砕かれ悟りの境地に至ったのだ。

 

 

そしてビナヤカは護法神となったのだ。

 

 

ガネーシャはチベットにも伝えられチベット仏教でも護法神となったがヒンズー教はインドから遠く離れた日本仏教にも大きな影響を与えた。

 

 

仏教はインドで花開きアジア中に広まったが同様にヒンズー教も仏教の中に取り入れられ仏達の姿形にその影響を見ることが出来る。

 

 

日本仏教の仏達のカテゴリー『天』はヒンズー教の神々を起源にするものが多く、其の一つ一つを調べてみれば仏教とヒンズー教の意外な繋がりを発見でき仏教の面白さを再発見出来るかも知れないから調べてみてはいかがだろうか?

因みにチベット仏教ではガネーシャの他にもガルーダやナーガ等のヒンドゥー教の神々も登場する。

仏教の天使“迦楼羅(カルラ)”誕生はヒンズー教神話にあり?

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