チベット仏教

仏像の頭について調べてみた『釈迦がパンチパーマでコブがある理由とは?』

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仏像を鑑賞している際、疑問に思った事がないだろうか?

「どうして仏様の頭はブツブツのパンチパーマなんだろう?あと頭の上にあるお椀をひっくり返したようなものは一体・・?」

ボクは仏画絵師で普段、仏の絵を描く際一体どういった尊格なのか?

 

と言う事を調べてから絵を描いているのだが調べている内に仏の頭頂部についての記述に目が止まった。

 

実はあのパンチパーマみたいなヘアスタイルはお釈迦様が出家した後、髪を切った時にカールした事を表していると言うのだ。

これを螺髪(らほつ)と言って仏の特徴の一つとされる。

 

 

因みに、ここでいう『仏』とは悟りを開いた存在『如来』の事を指していて修行中の身である『菩薩』や仏法の守護者『明王』『天部』

には、こういった特徴は当てはまらない。

 

また密教の最高神である大日如来や他の密教の姿としての仏達も螺髪ではなく菩薩のような煌びやかな衣装に身を包んでいる。

 

如来については詳しく書いてある記事があるので読んで欲しい。

【永久保存版】めくるめく仏達の世界『如来』の一覧を一挙に御紹介!

因みに菩薩の髪型は長い髪を結い上げたものだが菩薩ごとに様々なヘアースタイルがある。

 

日本の文殊菩薩で描かれる髪を五つに曲げた髪型や垂髪(すいはつ)と言って髪を肩に垂らす優雅なスタイルもある。

 

菩薩はこのヘアースタイルの上に冠を被り釈迦国の貴族を思い起こさせる天衣をまとった姿で表される。

 

一転、仏法の守護者である明王の殆どは青黒い身体に逆立った髪、恐ろしい忿怒の表情をしている。

 

またヤマーンタカという獣面の護法尊は文殊菩薩の憤怒の化身であり、頭上に文殊菩薩の頭を頂いている。

千手観音や十一面観音の頭の上には幾つも頭が生え手が何本もあるが、これを『多面多臂』と言って複合神的意味合いがある。

 

理由としてヒンドゥー教の神々は合体したりするため、これが仏教にも影響したと考えられる

。*合体したりすることを『変化』という。

 

このような頭上に頭を頂く仏像は仏だけでなくチベットを統一したソンツェン・ガムポ王の頭上に阿弥陀如来の頭がある。

【お椀の正体・・実は】

仏様の頭の特徴でもう一つインパクトがあるのは、頭の上にあるお椀をひっくり返したようなコブの存在だ。

これは肉髻(にっけい)と言って人間よりも多くの智慧が詰まっているから、このようなコブをしているのだ。

 

と、

 

この説明はよく仏像鑑賞の本を読むとコブの説明が度々書いてあるのだが、とある本を読んだとき上の説明とは全く違った見解があった。

 

その本によるとコブの正体というのは実は修行を重ねたヨーガ行者の証なのだそう。

 

ヨーガとはいわゆる世界中で流行っているインド由来の呼吸法ヨガの事で精神統一をはかる行法の事を言う。

ヨーガ行者は悟りを開くため修行を進めるのだが、ある時期になると頭部の接合点にある小さな穴から汁が出てコブのようになるのだ。

 

この説明でも判るとおり、お釈迦様はヨーガ行者であったのだ。

 

この仏様の智慧の象徴『肉髻』だが時代が進むにつれ『仏頂尊』として神格化されていった。

 

仏頂尊にも様々な種類があり、仏塔に住む仏の智慧の女神『仏頂尊勝(ウシャニーシャ・ヴィジャヤ)』や多面多臂の火災から身を守る『白傘蓋仏母』がある。

特に白傘蓋仏母はチベットで人気の女神様でラダックや東チベット等の寺院に行くと大きな女神像を見ることが出来る。

【仏の後ろで耀く光背】

仏や菩薩の後ろには必ずと言っていいほど光背という光の輪が描かれている。

 

この光の輪の正体は仏の身体から放たれる智慧の光であり、その光が衆生を救うと考えられている。

この光は『後光』であり仏の特徴を書いた三十二相の一つ『丈光相』である。

 

光背には様々なバリエーションがあるが大きく二つに分けると『頭光』と『挙身光』に分けられる。

 

『頭光』は頭から放たれる光の事であり『挙身光』は前身から放たれる光の事を言って仏像の背後を覆うように描かれる。

 

挙身光は仏や菩薩の特徴であるが明王は『火焔光』という光背である。

 

火焔光は迦楼羅(ヴィシュヌの乗物である聖なる鳥ガルーダ)の翼と似ているため迦楼羅焔とも言われている。

この炎の光背はサンスクリット語でアグニというが無知を燃やす智慧の炎で不動明王や馬頭明王等『明王(護法尊)』の後ろに必ず描かれている。

 

【仏の三十二相】

仏の特徴には螺髪や肉髻、光背の他にも耳たぶが長い、首に三本の筋があるなど身体的特徴が三十二相もあるのだ。

(さらに詳しく説いたものが八十趣向)

 

その中で最も特徴的なのがオデコにある白毫という小さな突起。

 

 

これは白の長い毛が右巻きに丸まったもので常に光を放っていて菩薩でも見られる特徴の一つである。

 

その他、舌が異常に長かったり手が膝下まで届く。身体が金色に光る。手に水かきがついている等

 

全ての特徴を総合させると超人的な姿になるが、こういった特徴が創られてきたのは仏教の開祖である釈迦が神格化していった為だろう。

 

【まとめ】

結論として仏像の頭がパンチパマーマみたいなヘアスタイルになっているのは仏が悟りを開いた証であり、同様にコブのようなものも仏の特徴の一つという事である。

 

この特徴をふまえて仏像を鑑賞してみると、いつもより面白く感じるだろう。

 

出来れば日本に限らず海外の仏像(ネパールやチベット)を拝観するためにボクのように旅すると仏像の新たな発見が見つかるので時間があれば日本を飛び出して欲しいと思っている。

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