今回はボールペンで円と模様をいくつも描いたマンダラ風の絵の描き方について紹介しますが
始めに言うと描き方はシンプルですが非常に根気のいる作業が続くボールペン画であるという事です。
ぼくがペンでマンダラを始めて描いたのはオーストラリアに絵を売りに行った時に日本から持ち込んだ絵でした。
その時描いた絵は旅終盤で売れてしまい、もう見る事は出来ませんが(写真位撮っておけばよかった!)
チベットのマンダラを元に10日かけて描いたペン画でした(この時はサインペンにて製作)
この時、気を付けたのは左右対称にして描くという事。
本来チベット画は決められた数値を元に仏画やマンダラを描いていきますが
資料が日本では中々手に入らない為この時はマンダラの本を元に描きましたが、これがもう大変!
模写みたいな感じに描いたので左右が狂ってないかを何度も修正しながら下書きをした思い出があります。
なぜ時間をかけて下書きをしたかというと、左右対称が重要という事。
そこに宗教的な意味もあるかも知れませんが、アート目線で言えば
左右対称にする事で見る人に対して美しいと感じさせる事が出来るからです!
*画像はスケッチブックに描いたボールペン画です。
ですが、その分大変さもあると思いますが・・
でも下書きの後に清書に入ると描く事でリラックスしたり完成後の達成感というのも大変さがあるぶん気持ちいいものです。
ではそんなボールペンで円と模様を用いたマンダラ風の絵の描き方の方法を独自に考えてみたので、ご覧下さい。
参考までにこちらの記事もどうぞ
【用意する道具】
道具といっても絵の具を使うわけではないので画材にかかるお金もかからないし道具も少ない。
ぼくの例を言うと
スケッチブック・ケント紙
シャープペンシル・消しゴム
ボールペン
コンパス・定規
これだけなら100円ショップで揃える事が出来るというお手頃!
一つずつ見ていくと先ず描く紙がないと始まらない。
練習用だったり落書き位ならスケッチブックで描くといいでしょうし、作品用や依頼があったらケント紙があればベストかと。
ただ作品用に描くなら100円ショップよりも画材店に行って紙を選んでみるといいでしょう。
画材店に行くと色々な紙質の紙やサイズ、様々な色の紙があったりと専門店ならではの品揃えがありますので自分にあった紙を選べばいいと思います。
シャープペンシルと消しゴムは下書き用に。
ぼくが使ってるのは、何らへんてつもない普通のシャーペンで芯は0.5のHB。
修正用の消しゴムも普通の消しゴムで画材店等に売ってる高いものを買えば描きやすさだったり色の具合だったりが良いんだと思うけど
ぼくはお金をかけたくないので100円ショップで済ませています。
ボールペンに関しては0.5のものを使ってますがダイソーの10本入りのボールペンがオススメです。
絵を描いてるとあっという間にインクが無くなるので沢山あると便利ですね。
でも描き心地はいいのですが色の濃さという点で薄いので一本100円の方が濃い場合があるので、作品として描く時はそちらの方を使った方がいいと思います。
コンパスはボールペン画を描くサイズによって変わってきますが
ぼくが使ってるのはマルチコンパスというペンを挟んで使うコンパス(画材店で購入)でグリップ式になっていてサイズを調整する事が出来る代物で製図用など他にも色々あります。
定規も色々あって値段は高いですが長い定規の方が絵を描く時に何かと便利です。
【模様を沢山描いたボールペン画の描き方】
ぼくは仏や天使の絵を描き始めた頃、下書きさえよければ中心をとって絵を描かなくても何とかなるだろう、
と思っていましたが本番に入るとメインとなる仏や天使のバランス(位置)が
下書きをちゃんと描いてるつもりでも横にいったりして何度も描き直すはめになった事があります。
ので左右対称が重要になるマンダラ風の絵を描く際はなを中心をとらないといけません。
先ず紙の両端から定規で線を引いてバッテンになった所が中心で、その後に十字を引く事で円を描いた時にどの場所にどの位の模様を描けばいいのかが分かります。
線を引いたら次はコンパスで円を引きますが模様を描く幅に合わせて円をいくつも引いていきます。。
またコンパスのサイズ的な問題で円が引けない場合は一番大きく引いた円を起点にその上から手書きで描くしかありません。
この場合、その下にある円との幅が一定になるように描いていくといいでしょう。
円が終わったら模様を描いていきますが模様を片側描いたら、その片側に合わせて隣も同じ数の模様を描いていきます。
ポイントとしては違うデザインを円ごとに描いていくという事です。
下書きが終わったらボールペンで清書していきますが描き方としては濃いめに描く事です。
そのままの筆圧で描くと消しゴムで消した時に薄くなってるという事もあるので何度かなぞるような感じで描いていくといいと思います。
また、これもよくある事ですが下書き自体が細かいので下書きの上からボールペンで描くのを気付かないという事があるので気を付けた方がいいかと。
こういった事は消しゴムで下書きを消した後に気が付くという事がありますが、消えた所を描き足し修正させて完成ですね。
因みに細かい絵の描き方については、こちらの記事をご覧下さい。
【模様のデザインの考え方】
専門学校で初めて作品としての絵を描き始めた時から絵の回りに装飾模様を描いていましたが、描いてくいく内に
模様のデザインは次第に凝りすぎてごちゃごちゃした感じになっていき画廊の人から見にくいという指摘がありました。
そのため最近はシンプルな感じで描くようにしていますが。
何故ぼくが模様のデザインが凝っていったかというと装飾模様の勉強の為、ヨーロッパの模様の本を沢山買って、その模様デザインをアレンジして描いていった事が原因だと思います。
実際こういった本は模様を考える時に非常に役にたつ資料で教会のステンドグラスの模様デザインや絨毯、壁紙のデザインなど盛りだくさんです。
この本の名前はマールカラー文庫の世界装飾図や文様博物館、19世紀の工芸美術の文庫本で手頃な価格で手に入れる事が出来るのでオススメです。
ただヨーロッパの模様デザインの本は本屋に行けば見つかりやすいのですが、チベットやモンゴル、ネパールの模様となると皆無で海外に行かないと入手出来ない事が多いです。
それでも探したいという場合は、画像検索すると寺院の装飾模様など沢山ヒットするので調べてみて下さい。
とはいえ実際に現地に行って取材するのが醍醐味であり旅の面白さなのですが。
【まとめ】
始めにいった通り根気のいる作業ですが、マンダラ絵の楽しさというのは模様を考えペンで描いていく事にあると思います。
完成すると白と黒の円が織り成す美しい世界を見る事が出来るかと。
ぼくが描くボールペン画のメインは天使の世界でアクリル画でもマンダラはたまにしか描きませんが今回の記事が何かのやくにたてば幸いであります!