お寺を歩いて撮って描く!手書きの地図イラストの描き方とは?

最近お寺の絵を描いていく中で力を入れているのが、境内(敷地)の地図イラストだ。

 

ただ地図イラストといっても、ぼくの場合絵の性質上・性格的にシンプルにしたり目印になるような物以外省略するような描き方ではなく

出来るだけそのままの姿で描く方法なので

多分ネットで上がっている他の地図イラストの描き方を紹介されているHPで書いてる方法よりも結構大変だと思う(^-^;

 

 

今回はお寺の境内地図の描き方を中心に書いていこうと思います。

 

【地図イラストは写真取りから始めよう】

地図イラストを描いていく中で一番大変なのが描く前の段階で境内の十分な写真取りをしてから描くようにしている。

これをしないと絵を描いている最中に敷地の中でどうなっているのか分からない事が出てきてしまうからです。

 

 

写真を撮る時は出来るだけ沢山撮る事!

 

 

ただそれに尽きると思っていて本堂や山門、墓地等をあらゆる角度で撮ったり

そういうランドマーク的なものを取り囲む森だったり民家、特に撮るのを忘れてしまいそうになる参道、小さな道まで写真を撮る事!(これらもあらゆる角度で撮る)

その為、一つの地図イラストを描くと100枚近い写真を元に描く事になります。(敷地が広い観音寺の絵を描いた時は4日通って200枚を越える写真を元に制作しました)

因みに写真は新潟県五泉市にある永谷寺(ようこくじ)という曹洞宗のお寺でHPにぼくが描いた境内地図イラストが掲載されています。

■永谷寺のHP

https://sites.google.com/view/gosen-yokokuji/

【地図イラストの描き方①完成予想図を描く】

地図イラストはお寺からの依頼で絵を描いている事が多いので完成した時の予想図をスケッチブックに描いたものを見せたり画像を送って見せてから下書きに入るようにしています。

 

完成予想図=本堂や参道の配置をラフ、スケッチのような感じで取材した時の写真を元に描いていくのだが

正確性という意味でも航空写真を見る事で建物の位置や道等の位置を知ることが出来るので、航空写真も参考にしています。

 

あと完成予想図はあくまで本堂や道等の配置を大まかに描くだけなので窓の数といった写真を見ないと分からない事は省略します。

 

【地図イラストの描き方②下書き~清書】

完成予想図が完成したら下書きに入るのだが、ここから本格的に取材した写真を活用していく事になる。

お寺の窓の数や石仏、普通なら省略してしまいそうになる、ほんの小さな些細な物でも下書きの最中に描いているようにしている。

 

多分ぼくの性格的な事何だろうけど、その場所には生活の営みや歴史があって、そういった物を描く事でリアリティーが出る!

 

と個人的に思っている。

 

 

また下書き~清書に使う紙はケント紙やボードでサイズ(B2等)の大きいものに関しては画材店に行けば売っています。

 

 

下書きが終わったら次に清書に入ります。

 

 

ぼくはボールペンを使うので下書きの上から描いていくのだけれど

念のため写真を見ながら清書しているようにしている。

これはミスのチェックという意味を持っていて画材がボールペンである以上失敗した時に修正がきかないので慎重に描く事がベストだと思っています。

 

単なる地図イラストではなく一つのアートの作品として描いている面もあるので

こだわる所はこだわりたいというのが絵の描き方に出ているんだと思う。

 

因みにボールペン画の描き方はこちらの記事へ

手軽さ抜群!奥の深いペン画の上達法・描き方・ペンの選び方とは?

【地図イラストの描き方③色付け】

ぼくは色鉛筆を使って色付けをしていて、やはりここでも写真を見ながら実際の建物の色と近い色鉛筆を使って塗っていきます。

色鉛筆を使うことで優しい柔らかい表現が出来るのとボールペンで描いた黒い部分の色が薄くならないというメリットがあるからです。

また重ね塗りが出来るので影になる部分を重ね塗りで濃くしたり様々な表現が出来ます。

使い方としては薄い色の上に濃い色を使って重ねていく。

 

普段使っている色鉛筆はトンボの色鉛筆で画材店に行けばセットは勿論、バラ売りしていて欲しい色が見つける事ができます。

当初ぼくはダイソーの12色入りセットの色鉛筆を使っていたけれど細かい色が欲しくなり

メーカーも統一した方がいいだろうという事でトンボに変える事にした。

 

ダイソーの色鉛筆は発色がいいので使いやすかったけどバラ売りや幅広い色が無いのがデメリットっぽい。

 

またステッドラーリスクラブ消せる色鉛筆も使った事があるけど色が薄く個人的にあまり好みではなかった。

【まとめ】

今回紹介した地図イラストの描き方をまとめると

①写真取りをする
②完成予想図を描く
③下書き
④色付けをする

この順番で描いていく。

ぼくの方法は自分の目で見て歩いて位置関係を把握して描く方法なので大変だと思う。

 

だが、大昔お寺では同じようにアーティストが境内地図の絵を描いたり巡礼者用に版画を彫って配ったりしていたという歴史がある。

写真もない時代で彼らはお寺に通いながら、その場でスケッチしたりして描いたと思うと感服する次第であります。

 

今回お寺の境内の地図というテーマで書いてみたけど、他の建物や街中地図など色々アレンジが出来そうなので御興味のある人は是非挑んでみて下さい!

 

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