現代アートが意味不明で難しい!その理由を現役画家が解説

ぼくは長い間、新潟の羊画廊で個展を開催したり韓国や東京のアートフェアに参加させていただいたりしているが

 

そういった会場でよく目にするのが現代アートだ。

 

 

そう現代アート!

 

 

アートに詳しくない人が作品をみてどう思うだろうか?

多分意味不明!って思う人も多いのではないだろうか。

実はアート作品が集まる会場を見てきた、参加してきた画家のぼくだが現代アートに関しては

意味不明でよく分からないものだと今でも思っている。

 

ただ、そうは言っても色々見てきた故に、ある種の結論が導き出された。

 

 

それは・・

 

 

 

現代アートは頭で考えるものではなく感じるものなのだ!

 

 

 

という事。

 

 

実際どういう作品なのかは分からないし意味不明だけど何かが凄いし、これはアートである。

と直感的に理解するからである。

 

と、画家であるぼくが考えた答えである。

 

そんな事を言うとアート業界の方々から何を言っているんだ!

 

と怒られるかもしれないけれど元漫画家志望の画家目線で現代アートについて色々書いてみたので

ゆる~~~くご覧下さい。

 

【現代アートが意味不明な理由】

現代アートが何が何だか分からない大きな理由として

 

 

何を描いているのか?

 

 

何を表現しているのか?

 

 

視覚的に理解出来ていない事があげられる。

 

例えば風景画や人物画など対象物がある絵というのは視覚的に理解出来ているぶんアート作品に興味が無くても凄いものなんだろうな。

と頭で理解する事が出来る。

ぼくが普段描くアクリル画も対象が仏だったりお寺のボールペン画だったりで元々対象となる物があるから理解出来るし

SNSでバズってる神絵師なるものが描くキャラクターのイラストも何を描いているか分かるし、そのクオリティが凄いからやたら「いいね」がつく。

 

だが現代アートというのは抽象的な絵画だったり

よく分からない映像、芸術は爆発だ!と言わんばかりの立体物、彫刻等

頭が追い付かない作品ばかりが多い。

 

では何故そういった物がアート作品足り得るかというと、その作品の意味付けは自分自身に投げ掛けているからである。

 

 

 

そう。

 

 

 

ぼくが冒頭に述べたように感じるものなのだ。

そして恐らく現代アートを作っている作家さんは内なるエネルギーを形にした結果生み出された作品であり、それを見てどう受けとるのか。

というのは作品を見る側に任せているのではないか?

 

と言って過言ではない。

 

【現代アートの鑑賞ポイント】

むずかしいと思われがちな現代アートでも他のアート作品同様

作品をじっくり見てみると絵を描いた際の筆の運び方だったりグラデーションの美しさ、色と色のバランスだったり素材など詳しく鑑賞する事で分かる発見があったりする。

 

また、作品によっては人×アートが一体化した作品があったして鑑賞しているだけで

その人(アート)の世界観を体験出来るというものもある。

 

例えば以前アーツ千代田3331で開催されたアートフェアに行った際

屋上の野外スペースで展示されていた水車のアート作品があった。

水車下には黒い防護服のような物を身にまとった男性がいて

水車を取り囲む道をほふく前進をしながら進んでいき一周する彼は突然立ち上がり全力で意味不明な事を観客に叫ぶというスタイルだった。

 

彼の魂の叫びは頭で理解する云々ではなく五感で訴えかけるものであり

ぼくはしばらくベンチで座り、その水車と謎の叫びを放つ男性を見ていたのだった。

 

 

他にも屋上では巨大な布が鯉のぼりのように舞っていたり、映像作品があったり中々楽しめるようなスペースになっていた。

 

 

というように絵画だったり巨大作品だったり幅があるのが現代アートだがコンセプトを知れば作品の面白さもより楽しめるだろう。

 

ぼくは会場で作家さんとお話する機会がなかったが(というより人見知りなので・・)
作家さんとお話する事で作品のコンセプトや画材、素材、制作過程など

お話して分かる裏話というのが聞けるので作家さんやギャラリーの方に聞いてみるというのも

現代アートを詳しく知るための一つの方法ではないでしょうか。

 

【現代アートを見に行こう!】

現代アートは一体どこに行けば鑑賞する事が出来るのだろうか?

ぼくがお世話になっている羊画廊でも現代アート作品が展示していて

個展等を開催されている時は作家さんの貴重なお話を聞ける事もある。

 

だが画廊って独特な空気感で入りづらいという人も多いハズ。

 

そんな人は入場料はかかるが美術館をオススメする。

海外の話になってしまうが、以前ぼくはドイツ・フランクフルトにある現代美術館に行った事があり

そこでは現代アート作家限定の作品展示が行われていた。

 

立体物や絵画、映像作品など展示されていて建物自体もアートで前衛的というか

アート業界の最先端を行っているヨーロッパならではだと思った。

 

日本でも東京都現代美術館をはじめ現代アートを展示している美術館もあり興味のある人は行ってみるといいと思います。

また、アートフェアのように様々なアート作品を一様に見る事ができ各種ブースごとに画廊が集まるイベントもある。

 

ぼくが参加した千代田区で開催した3331アートフェアでも日本中の画廊が集まり旧校舎全体を利用した場所だけあって沢山のアート作品を見る事が出来た。

因みにぼくが住む新潟県には大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレと呼ばれる国際芸術祭が三年に一度のペースで十日町市、津南町を中心に開催される。

現在でも会期中以外でも楽しめるように200近いアート作品が常時展示されている。

【まとめ】

今回の記事をまとめると現代アートは意味不明と思うかもしれないけれど

頭、目で理解して楽しむというより個々で自分なりに解釈して楽しむのが現代アートなのです!

 

アートはむずかしいと思うかもしれないけど

見たり体験する事で想像力や学ぶ力が上がったり、もっと見てみたいという好奇心が沸いたりするのが

 

アートが持つ力なので作品に興味がある、見てみたいという人は画廊や美術館等に行ってアート作品を作った作家達の思いを馳せてみてはどうだろうか?

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