個性的な絵って何だろうって考えてみると
『自分にしか創れない世界観をもった絵』
という事なのではないでしょうか?
この世界観を絵にするという事は様々な経験や本、想像力をもって誕生するもの、あるいは描いていく内に育んでものなのです。
ぼくの絵も個性的な絵に分類されるかも知れないけれど
始まりは漫画であり後に専門学校で描いた自己紹介イラストに枠を描いてみた事がきっかけで
ぼくの絵の特徴である装飾的な枠を描いた絵というものが完成する事する事が出来た。
だからこそ言えるのだが個性的な絵は突然ふって出てきて描けるものではなく
絵を描いていく過程で自分の頭で考え「こうしてみたい!」という思いが次第に形になった結果なのだと感じました。
この記事ではチベットを旅する画家であるぼくが個性的な絵について考察してみました。
【個性的という言葉について考えてみた】
そもそも『個性的』を一言で表すのは難しい。
世界観と絵について冒頭語ったけど一人一人世界観があるのだから比較対象がありすぎて
何が個性的な絵に当たるのか?
難しくなってしまう。
例えばぼくが漫画の専門学校に通っていた時、同級生達はみんな違う絵柄・ストーリーの漫画を描いていた。
それは当然といえば当然ですね(^-^;
みんなが同じような絵を描いていたらオリジナリティある漫画は描けないし、つまらない。
頭の中にある世界観はみんな違うのであって漫画において個性を見いだすとしたら絵柄・ストーリーがある。
やたらと背景にこだわっていたりストーリーが予想外過ぎたり・・
世界観とは一人一人違うからこそ面白いのだ。
個性的という言葉で一番分かりやすい例を言えば『ファッション』がある。
派手さがなくシンプルなデザインの服装を選ぶ多くの日本の中で
奇抜なデザインや原色を使った明るい色の服を着ると、この人は個性的なファッションをしていると思われる。
ぼくも個性的なファッションが好きで日頃から民族衣装とかセーラー服とか、みんなとは違う服装で外出する事が多い。
なぜといえば好きだからとしたか答えられないが、個性的なファッションとは
誰かの真似だったり大勢の人に合わせたりするのではなく
自分をもっている。カッコいい可愛いと思ったからデザインがどうあれ着てみたい
沢山の人の中で一人浮いていても『自分』というものがあるから出来るのだと思えるからこそ着れるのです。
絵について話を戻すと、みんなが違う絵を描くのだから他の絵に合わせる必要はなく
自分の描きたい絵を描いていく事が大切。
描いていけば個性というのは否応なしに生まれていって
その人にしか描けないオンリーワンな絵が誕生します。
こちらの記事も参考に
【個性的な絵を描く方法とは?】
特に個性が際立っていると感じる絵は
原色を使った明るい絵だったり奇抜な絵だったり何か目を引いてしまう絵で
必ずしも美大に通って本格的な絵の勉強をした人だけが個性的な絵を描くという訳ではありません。
例えばぼくがオーストラリアに絵を売りに行った時に出会った画家さんの絵は個性にまみれていた。
当時ぼくは派遣の仕事が何年も続いていて余りにも日常に変化が無かったので
「海外で絵を売って一発儲けたい!」
と思ってしまった事がきっかけで止せば良かったのに手持ちの全財産を持ってオーストラリアに2ヶ月半行った時の事だ。
この時ぼくは安宿に併設されているキャンプ場で寝泊まりしていたが、この宿の壁画を描いていたのがパウロさんだ。
現地で活動する画家のパウロさんの絵はポスターカラーで描いた気分が明るくなるような絵だけど、独学であみだしたんだそう。
彼の場合は木のボードで描いたり依頼があれば壁画を描いたりバイク販売の傍ら活動している。
オーストラリアという国が環境がこういった明るい絵を創っていったのだと彼の絵を見て実感しました!
そう思えたのは現地で活動する画家さんの創作の現場を見学した時の事だ。
ある画家さんは海辺で絵を描いていたが、まるであの暑い夏の中で流れる空気感やオーストラリアの美しい海を絵に表現したようだった。
絵というのは直感やひらめきだけでなく、環境に身をおく事で生まれる事もあって自由な発想が個性的な絵を創る事が出来るのです。
さて個性的に描く方法についてですが自由な発想が一番ですが、特に目を引く絵を描きたいのであれば
やっぱり沢山の絵を見る事が重要です。
絵が上手い人というのは沢山の絵を見てきて他の人の絵を真似たり描き続けてきた中で自分らしい絵を確立できるもので
個性的に描きたい!
と思うなら自分で思う個性的な絵を沢山みて研究していく中で絵を育ませる事が大切です。
ぼくの場合もチベットに行って寺にある壁画を見たり仏画の本を読んだりしながら自分流にアレンジしていった結果だった。
始まりは独学だったので失敗を繰り返しながらアイディアを練って絵を描いて画廊からの指摘や反省点を見つけて絵を描いて・・
の繰り返しの中でしか成長させるしかないと思います。
【個性的な絵は売れるのか?】
さて、絵で食べていきたい場合は絵を売るという事から始まります。
画廊だったりネットだったりする訳だけど個性的な絵というのは売れるのでしょうか?
結論を言ってしまえば売れるのです。
ただしファンがいないと難しいというのを付け加えたいと思います(個性的な絵に限らずどんな絵でも言える事ですが)
ぼくが個展を開くと半分位は絵が売れるけれど、それはいつも買ってくれるファンがいるからこそで
画廊のオーナーとの出会いがなければ難しかったと思う。
というのも落ち着いた絵や風景画、版画などを売っていた画廊の絵の中でぼくの絵は個性が強く
初めて個展をした時に激安で売ってファンを作っていった戦略が今に繋がっている。
パウロさんの絵が受け入れられるのは海外だからという事もあるけれど、お客さんと話ながら路上で売っている事が大きい。
ぼくも人と会った事がきっかけで絵が売れるという事があったし色々話した事がどういう人間なのか知ってもらえるので
絵を買って貰える確立が上がるのである。
それを実感したのは海外で会った日本人の方がわざわざ個展に来て絵を買ってくれた事もあったし路上販売で話をしている内に買ってくれたという事が何度もあったからです。
だからこそ人と会って自分の事を話すという事が絵が売れる近道なのです。
【まとめ】
個性的な絵とは自分の世界観を出した絵であり、そういった絵を描くためには
沢山の絵をみて個性的な絵とはどういう絵なのか?という事を勉強する。
つまり描きたい絵を描くためには日々の勉強の末に出来上がるのであります。
またファンを作る事が出来れば個性的な絵であっても絵が売れるのでファン作りが絵を売る為の鍵になります。
今回、個性的な絵について記事にしてみたが個性とは中々表現するのは難しい。
ただ絵を描く時はみんなと合わせる必要はないし自分の描きたい絵を描いた方がストレスもないし長く続ける事ができるのです。