気温35度を越える炎天下の中、ぼくは寺に向かった。
目的は仏像のスケッチをする事!
ぼくはアクリル絵の具でチベットの仏の絵を描いたりするが
スケッチをする事で絵のイメージが膨らむのではないかと思ったからだ。
だが、やってみて思った。
暑い!とにかく暑い!外にある仏像を描いている時、強烈な日差しで何度もタオルで汗をふきペットボトルに入った水は空になってしまった。
それでも一時間はいたと思うが真夏の野外スケッチは暑さとの戦いなのであるという事を実感しましたね!
いや~
地獄のような暑さの中、極楽浄土の微笑みを浮かべる観音菩薩を描くというのは本当に大変でしたね!
今回は仏像スケッチの方法や描き方と
寺で絵を描く時はちょっと注意した方がいいんじゃないかな?
と思う事があったので記事にまとめてみました!
また、ぼくはこの夏に色々な所でスケッチをしましたがスケッチ旅は絵の勉強やイメージ力を鍛える事が出来るのではないかと思います。
【仏像スケッチはしていいのか?】
今回ぼくは新潟県阿賀野市にある玉泉寺という曹洞宗のお寺の境内で仏像スケッチをしましたが
絵を描く前に寺の人に許可をとって描きましたね!
理由は仏像を描く事がトラブルになるかもしれないと思ったからです。
日本ではありませんが以前ヒマラヤ地方の寺で壁画のスケッチをした時に僧侶の人に怒られたという経験があり、日本でも同じようにまずいんじゃないか?と心のどこかで思っていました。
当時は許可をとらずにスケッチをしたぼくが悪かったのですが・・
特に海外においては熱心に信仰している人が多いので絵を描く事以外にも仏像や壁画の写真を撮る時は
許可をとってからした方が無用なトラブルを避ける事が出来るのだと感じました。
だからこそ日本で仏像スケッチするときも一応声をかけた方がマナー的にいいと思うので寺で絵を描く時は気を付けて下さい。
あと当然ですがスケッチが終わったら寺の人に挨拶するのも忘れずに!
因みに玉泉寺の人に外にある観音菩薩を描きたいというと
「熱中症に気を付けて下さい!」
とペットボトルの水を貰いましたよ!感謝です(^人^)
また玉泉寺の他にも阿賀町津川にある西山日光寺でも仏像スケッチをしましたが
この寺で有名なのが山門に威風堂々と立ってある仁王像です。
県の有形文化財で珍しい穏やかな作りとなっている事で知られています。
人気がない寺だったので許可取りせずに描きましたが仁王像は寺のボディーガード的役割で立ってあるので
描く事に対して神経質にならなくてもいいと思います(個人的な考えでは)
他にも山奥や滝にある不動明王や観音菩薩の仏像、面白い所では神社の守り神的なものも管理者不在な事が多いので許可が必要がないと思われます。
ただし地元の人から信仰されている場所なのだという事を理解した上で仏像スケッチをしてみて下さい。
神社でのスケッチに関してはこちらの記事を参考に。
【道具・持ち物・服装について】
ぼくはアクリル画の他、ボールペン画をメインに描くのでスケッチ旅の際もボールペンとシャーペン、消しゴムという三点セットのみです。
人によってスケッチをするときに使う画材は色々あると思いますが気を付けたいのは絵の具を使う場合。
絵の具は水を使うので場合によっては寺を汚してしまう可能性もあるので寺の人に要相談ですね。
持ち物に関しては画材やスケッチブックの他、水、帽子があれば便利だと思います。
特に暑い夏にスケッチする時は日差しが照りつける中で絵を描くという事なので日差しの為の帽子があるといいですね(ぼくは被らなかったですが)
水分補給も大切で熱中症対策用に。
また、今回ぼくは短パンで寺でスケッチしましたが一応マナー的には肌の露出を避けるのがベターです。
特に海外の寺では肌の露出がある服装は失礼にあたる可能性があり寺に入れないという事があります。
げんに以前ネパールのとある寺に行った時、半ズボンで行ったら(日本が猛烈に暑かったので)入れさせてもらえなかったという事がありました。
結果的に許可が出て入れてもらえましたが海外の寺でスケッチをするときは注意して下さい(日本の感覚で行くとトラブルになることもあるので)
【仏像の描き方】
基本的に仏像は人間を描く時と一緒で下書きの際に輪郭を捉えるために
鉛筆等で十字を書いて顔や身体の形を整えて描いていきます。
ぼくが描いた観音菩薩の性別は男性(菩薩を意味するボーディ・サットヴァが男性名詞)ですが仏像・仏画で描かれる際は
中性的な顔立ちをされているので女性とも男性ともとれる顔を意識して描いてみるといいと思います。
また明王以外が仏像の顔は目を閉じたような感じになっていますが半眼といって少し開いているので注意して下さい。
あと如来、菩薩の額には白毫という右巻きに丸まった毛があるという事も気を付けて下さい。
因みに仏の種類によってヘアスタイルは様々で如来の螺髪(らほつ)というパンチパーマのような髪型で描かれ
菩薩は宝髻(ほうけい)という髪を結った髪型が多く明王は炎髪(えんぱつ)という髪が逆立った姿で表されます。
他にも不動明王の索髪(そくはつ)、地蔵菩薩等の髪を丸めた剃髪(ていはつ)など数多くのヘアスタイルがあります。
顔の次は身体を描いていきますが如来は一枚布、菩薩は天衣をまとっています。
菩薩とそれ以下の仏の場合は装身具をつけているのでスケッチする仏像の身体や手や足を注意深く観察して描いてみるといいでしょう。
また仏画ではなく、あくまで仏像のスケッチなので素材や影の付け方に注意してみて下さい。
日本の仏像は単色が多いので色の微妙なバランスを考えて描いてみたり(例えばグラデーションをつけてみたり)
背景を描くと仏像スケッチっぽくなるので、ぼくはその辺を注意して描くといいと思います。
【仏像スケッチの注意点】
仏像を描く際に気を付けてほしい事は信仰の対象物という事です。
参拝者がいたら邪魔にならないように描くのもそうですが仏像がある背景というものを調べた方がいいと思います。
例えばお地蔵さんが何故日本各地にあるかというと
主に水子供養の為や道祖神的な役割で立っている訳ですが道路上に立ってある場合、事故で亡くなった人の供養のためだったりするのでお地蔵さんを描く時は注意が必要です。
玉泉寺でも観音菩薩の他、お地蔵さんを描きましたが寺の境内だったという事で描きましたが
このような背景があるのでお寺の許可というものが必要なのです。
また西山日光寺のような山奥にある寺の場合、アブが飛んできたり虫が沢山まとわりついてきたりするので肌が露出しない服装が無難です。
因みに西山日光寺の参拝のあと近くにある滝を探したのですが・・
滝への看板も見つかり滝へと続く道もあった。
だけど途中、道が途絶え草木でふさがれ行き方が分からなくなったので、やむを得ず引き返す事にしました。
が
話はそれで終わらず滝探しのあと、だんだんと両腕が痒くなり見るといくつもの発疹が!!
どうやらチャドクガの幼稚に刺されたらしく一週間位、猛烈な痒みに襲われましたね!
チャドクガに刺されたらステロイド外用剤や医者に見せにいった方がいいですが、ぼくは自然治癒で治しました。
また掻くと悪化するので掻かないようにしましょう(発疹が身体中に広がって大変な事になります。)
山に行くとこうした事もありますので山にある寺や仏像を描く際は気を付けて下さい。
【まとめ】
正直な話、今回の仏像スケッチに関して信仰心の高い人達が多いチベット文化圏などを旅した事もあってか
本当に描いていいのだろうか?
という事がありましたが寺の許可をとった事で問題ないという事がわかりました。
面倒と思われるかもしれませんが気持ちよくスケッチするためにも
こうした一声かけてから絵を描いた方が無難なので
仏像のスケッチをしてみたい!
という方は今回の記事を参考にしてみて下さい。