今回秘境と言われる中国・東チベットを旅して分かったことだが東チベット始まりの街『康定(カンディン)』を抜け、本格的にチベットに入るとホテルの設備がよろしく無くなっていくという事実を発見した。
特に水回りが。
成都、康定まではよかった。
ちゃんとホットシャワーも使えトイレの水も流れる。
今までアジアの旅の中でも快適に泊まれるホテルばかりだった。
ただ1泊、日本円で二千円くらいのネパールやカンボジアより高いホテルばかりだったが。
因みに康定行きのバス乗り場近くに、ホテルがあり東チベットに行く際、とても便利だ(名前忘れた・・)
また康定のンガチュ・ゴンパ隣には漢族経営のゲストハウスがあり、ホットシャワー、テレビ、大きなベットと快適な部屋が用意されている。(当然だがフロントは中国人オンリー)
以前はBlacktent GuestHouseという名称だったが今は違う模様。
ンガチュ・ゴンパはダライラマ14世が北京に向かった時に滞在した寺院として知られ、朱色と白のコントラストが印象的なチベット仏教寺院だ。
また、このンガチュ・ゴンパは壁画を描く人間がいないのか、プリントアウトしたものを貼り付けている残念なチベット仏教寺院だ。
【東チベットのトイレ事情】
康定を抜けカンゼまで行く道中の街々の同価格帯のホテルで1番衝撃的だったのは康定から乗合タクシーで約3時間くらいかかった所にある『ラガン』という小さな街。
このラガンのゴンパには美しい壁画や釈迦牟尼の仏像があり、事に他のゴンパでは余り見られない守護神(イダム)の壁画が多く見られ絵の勉強になり吸収する事が出来た。
元々ボクの旅の目的は絵の勉強であり、チベット文化圏に興味を持ち始めたのも、アジア諸国で数多くの仏教美術を見てきたからだ。
旅をして分かったのは特にチベット文化圏は仏教美術の宝庫という事実で、その事が分かってからは仏教寺院を求めチベット文化圏を中心に旅をしているのだ。(仏教美術に限らず文化も大好きである。)
因みにサキャ派寺院ラガン・ゴンパで見てきた美しい壁画や仏像の数々については以下の記事で紹介している。
そんな美しいゴンパがあるラガンの街のあるホテル。(道路沿いに幾つもあるホテルの中の一つで、チベット人経営だ。何故かお昼頃からopenしている。)
そのホテルはオートロック式でテレビがありシャワールームがある何処にでもある中国のホテル‥
ではなかった。
シャワールームが鍵がかかって使えない。
あれ?
どういう事だ?
シャワーは別にいい、だがトイレはどうするんだ?
するとホテルの人がバケツを持ち出し
「WC」
はい?
WC?トイレ?
あ然としてるボクの前でホテルの人は用を足したら廊下に置いておく的な事を説明してくれた。
「バイバイ~」
とホテルの人はその場から立ち去りました。
マジかー‥。
仕方ない。もう心に決めるしか無い。
‥‥後はご想像にお任せします。
宿泊するホテルにより旅が快適になったりならなかったりする。
かつホテルの値段も重要。
東チベットの旅はハードな旅であったが様々な壁画・仏像を目にし絵の参考になったが、ホテルの事をちゃんと下調べする事を怠ったせいで、予想以上にホテル代金がついてしまった。
初めての東チベット旅行でかかった値段(航空券含め)についてはこちらの記事を参考にして欲しい。
あともしかすると値段も安く良いホテルがあったのかもしれない。
旅が長くなればなるほど金額がかさみお金を多く払ってしまう事になる。
だからこそホテル選びはよく考えないといけないのだ。
今回は13日間くらいの旅だったからそんなに、だったが。
【タウの安宿】
東チベットは約二千円くらいのホテルばかり泊まったが(康定をぬけた後ずっとシャワーはしなかったが)一カ所だけ1泊八百円くらいのゲストハウスを見つけ泊まる事が出来た。
そこはタウにあるチェコ人とチベット人の夫婦がやっているゲストハウス。
1階はレストラン、2階がゲストハウス。
*因みにレストランのチベットカレーなるものやトゥクパ(棊子麺のようなもの)は味が塩辛い‥
タウ(ダオフー)はガルタルから2時間程で着く街で、有名な観光スポットは巨大チョルテン(仏塔)とゲルク派寺院ニンツォ・ゴンパ(リンポチェはインド在住)でタウの中心的存在だ。
また、余り知られていないが大チョルテン隣には簡易的なプレハブ小屋のようなチベット仏教寺院があり、奥には幾つも美しい仏像を見る事が出来る。
外国人経営のゲストハウスは安い割に快適に過ごせる場所だったが他の街にはこのくらいの価格の宿はあるのだろうか?
ボクにはまだわからない。
ただ、東チベットの旅はホテル代金がかかったものの数多くのチベット仏教美術に触れ、内容も濃く、絵の勉強になった旅であった。
タウでチベット仏教美術を堪能したボクは翌日ダンゴ(ルーフォ)、カンゼ(ガンズー)に向かい、立体曼荼羅や巨大僧院の数々を目にすることになるが、その話はまた別の時にしようと思う。