中国四川省の世界遺産『九寨溝』に行くために立ち寄る事になる宿場町
『松藩(スンチュ中国名ソンバン)』
付近には知られざる観光スポットがある。
それはチベット土着のシャーマ二ズム信仰を教義とするボン教寺院群である。
中でも14世紀に建てられたガメ・ゴンパ(チャドゥル・ガメ)は最も大きなボン教寺院だ。
また、この記事では松幡の安宿情報・松藩からのバス出発時間を合わせて載せておく。
【名刹ガメ・ゴンパへの行き方】
ボクはガメ・ゴンパに行くためにゾルゲから川主寺行きのバスに乗ったのは午前中の事だった。
川主寺行きのバスは終点の松藩行き途中下車する事になる。
途中美しい大草原を眺めながら昼過ぎに到着。
川主寺(ツォツァン)はボン教寺院の名前がそのまま町の名前となった所だが小さなボン教寺院があるだけで特に見所がある町では無かった。
昼食を川主寺で食べたボクは(牛肉面というパクチー入りラーメン12元)
早々にタクシーをチャーターしてガメ・ゴンパに向かう事になる。
この時ボクは運転手に川主寺~ガメ・ゴンパ~松藩までチャーター料金を頼んだが料金は120元だった。
車は九寨溝方面の道を走り続け途中、サムパという村にあるボン教寺院キャンツァン・ゴンパに立ち寄った。
このゴンパはボン教最高位メンリ・ティズィン33世が幼少期過ごした寺でガメ・ゴンパ同様行ってみたい寺の一つだった。
実際行ってみると外国人が初めてだったのか少年僧の手厚い歓迎を受け、色々と写真を撮ったのだが・・
なんと日本到着時に原因不明のSDカード破損により
キャンツァン・ゴンパ含めゾルゲの大草原、朗木寺、マルカムの写真が消えてしまったのだ!
めっさ悔しい!!!
・・話を戻すとキャンツァン・ゴンパ見学後タクシーは20分も経たずして目的のガメ・ゴンパに到着した。
【ガメ・ゴンパを見学する】
ガメ・ゴンパに到着して分かったのは境内にはボクの苦手な犬が何匹もいた事だった。
飼い犬なのか野犬なのか分からなかったが犬達はワンワンと吠えていたため恐怖を感じながら見学する事となった。
ボクは以前ボダナートのとあるゴンパで番犬隊に襲われ噛みつかれた経験があるため犬に必要以上に警戒している^_^;
境内に入ってすぐ見えてくるのがタルチョーはためく大きな寺だった。
そこは広場のようになっていて向かいの建物では西洋人の女性が休憩している姿が見えた。
近くには文殊菩薩と縁があるのか?文殊堂という御堂も。
また境内は巡礼者や僧侶がまばらで目につくのは工事関係者らしき人達だけだった。
ガメ・ゴンパもそうなのだがチベットの寺はどこも補修工事のようなものをやっていたがブームなんだろうか・・。
ボクは工事をしていない幾つかの御堂を回ったが中でも右奥にある仏塔型寺院は存在感を放っていた。
この仏塔型寺院も工事をやっていて中には入ることが出来なかったがコルラ道には幾つもの仏塔・マニ車と共にボン教の尊各の仏像が鎮座していた。
ボクはボン教については詳しく分からないので、どういった尊各なのか分からなかったが
それはグル・リンポチェと観音菩薩のような仏像で台座にのりピカピカと耀いているのだった。
その後気持ちいいチベットの風に吹かれるガメ・ゴンパ内を一通り見学した後、来た道を引き返し松藩へと向かうのであった。
因みにガメ・ゴンパは大きな寺だが朗木寺のように入場料を払って見学という事は無い。
【松藩の安宿】
松藩に到着するといなやタクシー運転手やホテルのキャッチに取り囲まれ、ボクは話しかけてきた男性にホテルを探していると伝えた。
すると男性は「ついてこい」とボクをバスターミナルに隣接する
ホテル『松州客通兵館』
に導くのだった。
このホテルは今回のチベット旅行で最も最安値を誇ったホテルでその額80元!
設備もよく文句も無かったのでボクはこのホテルにチェックインし旅の疲れを癒やすため暫く横になった。
気が付けば夕方5時が過ぎていたので夕食をとるため松藩の町へ出掛けていった。
印象としては三国志に登場するような門がある一本の大通りに土産物屋や飲食店等が集まっている中国の古きよき町という感じで
散策すれば面白いものが発見出来そうな感じがしたのだが時間も無かったので早々に夕食をとった。
松藩での夕食は回鍋肉チャーハン(小12元)というもので味は多分想像出来るだろ・・。
その後ホテルに戻りシャワーを浴びると翌日の成都行きに身体を休めるのだった。
・・まさか翌日あんな目にあうとも知らずに。
【松藩から各地へ】
松藩はゾルゲ・バスターミナルのように数多くの町と経路を結んでいるというわけでは無かった。
松藩から行ける町は大きな町が殆どで松藩バスターミナルからの時刻表によると
成都:6:00・6:30・7:00・12:30
茂県:7:00・9:00・11:30・13:50
九寨溝:9:00・13:00
ゾルゲ:10:00・14:30
紅原:7:00
マルカム:6:20
小河:14:00
等
【まとめ】
今回行ったガメ・ゴンパは人によってはつまらない場所かもしれない。
美しい壁画や仏像を拝観するのにも恐らく御堂が閉まっていて中々見る機会も少ないだろうし
正直何かあるのか?
と聞かれたら答えづらい部分もある。
だがボクはそれでいいのだ。
ボクは絵の勉強の為にチベット各地の寺院を回っているが
境内を歩いてチベット美術の集大成たるゴンパを目に焼き付けるだけでも一見の価値があると思っている。
例えばガメ・ゴンパにある仏塔型寺院やその寺院でしか見られない光景・・
そんな場所が日本から遠く離れた彼の地にて沢山存在している。
だからボクはそこが有名じゃない
人々から忘れ去られそうになった埋もれた場所であっても
そこにある
『何か』
を見付けるため旅を続けようと思う。
それではまたブログでお会いしましょう。