大変な事が起こった!
松幡でガメ・ゴンパを見学した翌日ボクは帰国日が三日後に迫ってるため成都に戻ることにした。
*松幡から成都まで南下するルートがありガイドブックによれば約10時間で到着とのこと。
この時チャン族が暮らす茂県に行くかどうか迷っていたが早く戻った方が良いと判断したボクは成都にしたのだがこれが後々光をさす事になる。
【バスは何故かマルカムへ】
翌朝ボクは成都に戻るためホテルに隣接するバスターミナルに向かった。
成都行きのバスは6:30なのでユックリめに行き切符を買おうとしたその時・・
「どこに行くんだい?」
と男性に話し掛けられる。
チャンドゥ!チャンドゥ!(成都)
と伝えると
ついてこいとボクを成都行きらしきバスに案内してくれた。
が、
この時ボクは違和感を感じたのだ。
何故ならボクが乗ろうとしているバスには
【成都行き】
ではなく
【マルカム行き】
の看板が掲げられていて、明らかにルートがおかしいのだ。
もしかしたら黒水を経由してマルカム~成都に行くのか?
と思ったが甘かった。
バスは6:27分に出発し何故かゾルゲから松幡に来た道を引き返しているではないか!
マジ・・
とイヤな予感がしてきたボクにさっきのバスを案内した男性が話しかけてきた。
彼の話によれば松幡から成都までの道が行けないのでマルカム経由で成都に行ってくれというものだった。
イヤな予感的中!!
バスは山あいから
いつしか大草原を走り始めていたのだが・・・
その時またもや災難が降りかかる。
今度は原因不明の渋滞だった。
渋滞している先で警察車両が道路を遮っていて先に進めないのだ。
またかよ!
とチベットの旅で何度目か分からない謎の渋滞に頭の中でぼやいていたが
今までの渋滞と同じように1時間もしない内に通行出来るだろうと思っていたが
甘かった。
バスは1時間過ぎても走り出さず
2時間
3時間過ぎてようやく走り出すのだった。
この時既に12時を回っていて出発してから6時間位経っていた事に気が付いた。
これで明らかに今日中に成都到着は不可能・・
と悟ったボクはバスの中で眠りにつくのだった。
時間はながれ14時位だっただろうか。
バスは紅原に到着するとトイレ・お昼の為、休憩する事になる。
ボクはトイレ(1元払う)を済ませると
お昼を食べようとマルカム行きに乗せた男性に誘われて他の乗客共々近くの飲食店に入り遅めのランチをとることになった。
この時のランチはバイキング形式で
ご飯や麻婆豆腐、ポテトの炒め物、野菜の炒め物等で
食べ放題で15元だそう。
昼食後しばらくするとバスは出発しマルカムまで行く事になる。
因みに長距離バスの場合、運転手は一人二組で交代し(ボクを誘った男性は運転手だった)
乗客には飽きさせない為か映画や音楽を流している。
【マルカムに到着】
結局バスは18:00位にマルカムに到着した。
到着すると運転手の男性が近くにいた女性に
ボクが成都に行きたいという旨を伝えてくれ切符売り場まで案内してくれるのだった。
そこでボクは7:00発の成都行きの切符を買いホテルを探すのだった。
マルカム・バスターミナル周辺にはホテルが幾つかあるが
初めに入ったホテルは1泊200元と高かったので即却下!
次に見付けたボロそうなホテルに入ると120元という普通の価格だったのでボクはそこに決め
早々にペプシを買い(ジュースは欠かせない)
近くのラーメン店で夕食をとった。
気さくな店主で全メニューに英語表記があったがご飯物は品切れ
面しか頼めないという。
じゃあラーメンでと頼んでみると薄いスープに肉が二切れ入っているシンプルなラーメンだった。
で、肝心な味はどうかというと見た目通り薄かった・・。
味気ない夕食をとった後ボクはホテルに戻りシャワーを済ませると明日に備え横になるのであった。
【最終日、マルカムから成都まで】
実質的な最終日となるこの日
時間通り7時出発のバスを待っていると昨日の運転手と偶然出会い
成都行きのバスまで案内してくれた。
(彼は最後まで面倒をみてくれボクがバスに乗る事を確認した後別れるのだった)
バスは少し遅れ時間通り7:15分に出発。
ギャロン地方の山岳地帯をグングンと進み理県、汶川を抜け成都に続く高速を走っていった。
【ハラの立つタクシー運転手】
バスは6時間かけ13時過ぎに成都の茶店子バスターミナルに到着した。
成都は大雨だった初日とは打って変わって嘘のように日差しは照りつけ蒸し暑かった。
到着するとタクシー運転手やらホテルのキャッチがわんさかよってきて、その内の一人に新南路に行きたいと伝えた。
日傘をした眼鏡の男は新南路まで60元と提示し自分のタクシーまで案内したのだが・・
行ってくれなかった。
男は電話と誰かと話したりボクを何処かに連れ回したり・・
挙げ句の果てに電車で行けという始末。
結局ボクは訳の判らない日傘男と別れ新南路に行ってくれる運転手を探しだし最後の宿を見付けるため新南路へ向かった。
新南路はカム地方へ行く新南路バスターミナルがある場所で周辺には幾つか火照るがある。
バスターミナル周辺を歩いていると巨大な扇子を持った婆さんに話し掛けられ
彼女に導かれるままホテルに宿泊する事になった。
チェックインするとボクは昼食をとるべく近くの中華料理屋に入り回鍋肉とご飯を頼んだ。
最後の外食となる回鍋肉は油っこかったが美味しく日本人の口にも合う感じだった。
その後ファンタを買いホテルに戻るとシャワーを浴び夕食になるまで休んだ。
夕食はファンタを買った店でお菓子とアイスを。
2時半過ぎに昼食を食べていたボクは別に腹も空いていなかったし普段から小食なのでこれはこれでいい。
明日のフライトは7時半だったので早めに就寝し明日の朝に備えるのだった。
翌日の早朝、寝ぼけ眼の中ホテルをチェックアウト。
タクシーを見付け出したボクは空港第2ターミナル(二号)へ走らせ日本への帰路につくのだった。