2015年の9月~12月の3か月間ボクはタンカ(チベット仏教画)を学んだが、最終日完成したタンカに表装をしないかとタンカを教えてくれたマイラさんに勧められたが、金銭的事情によりボクは断った。
因みに表装すればタンカがグレードアップし、いっそう美しくなりる。寺院で掛けられているのは大体こんな感じだ。
その後日本に帰ると、友人の誕生日祝いに額を買って貰ったが、次第に何かが違うと思い始め、段々表装すればよかったなぁと次第に思い始め・・
2017年の7月に4度目となるネパールに行く事になる。
あの時、描いた想い出のタンカを持って・・。
【姿を消すマイラさん】
ボクはカトマンズの観光スポットを見て回った後、チベット仏教の聖地ボダナートに行き、ボクはマイラさんと久々の再会を果たすとタンカを教えてくれた事に対する感謝の手紙を読み上げた。
まぁ、自分でもヒドいカタコトの英語で本当に伝わったかどうか分からないが一応伝える事ができた。
ボクはこの時タンカをゲストハウスに置いてきていて、それが原因で少し後悔する事になる。
その日から4日後ボダのチベット仏教寺院見学をしたあと、マイラさんにようやくタンカを渡し、表装を頼み込んだ。
すると彼は快く引き受け、ボクに三種類の表装を勧めてくれた。
一つ目は1番ゴージャスな金の刺繍がある表装(3600ルピー)
二つ目は青くて地味そうな表装(2800ルピー)
三つ目が金の糸を機械織りで織られた模様のある表装で、これが1番安かった。(2000ルピー)
ボクは色々迷ったが結局、1番安い機械織りの表装を頼みマイラさんに2000ルピーを渡し、4日後の日曜日の16時に会うことを約束し、ボクはゲストハウスに戻ったのだが・・。
4日後、約束の日になりボクは16時にマイラさんがいるタンカ屋に行ったのだが何故か不在だった。
そこにはマイラさんの代わりにスタッフがいてボクを応対してくれたがタンカの事を必死に話すも英語がままならないボクの言葉は通じなかったが
「マイラさんは17時にいる」
と言われた為、ボクは一旦タメルに行きホーリーランド・ゲストハウスにチェックインすると17時位になって再びボダに出発。
今度こそいてくれよ。マイラさん!
とか思っていたが、ボクの期待は見事に裏切られた。
そこにはスタッフがいて、マイラさんはいないと話すのでボクはゲストハウスから持ってきたホテルカードを渡し部屋番号を教えると、ボダを後にした。
これで何とかなる・・
と思っていたが、いくら待ってもタンカ屋からの電話がなく、とうとう明日に帰国という日になってしまった。
ボクは昼くらいにボダに向けタクシーを走らせ、マイラさんのタンカ屋に行ったのだがまたまた居ない!!
そこにいたのはスタッフ!!
どうなっているんだ!?
スタッフは
「18時にいる。18時にもう一度来てくれ」
本当?明日は帰国の日。大丈夫だろうか?
と思っていたが18時に再びタンカ屋に行くとマイラさんの姿が!
この時、仕事中でボクの相手を出来なかったらしく二十分後また来てくれというので、隣の骨董屋とアートミュージアムを見学したあとタンカ屋に戻ると彼は以前仕事中。
だがスタッフが完成したタンカを取り出しボクに見せてくれた。
そこには綺麗に表装されたボクのタンカがあり、見応えは充分だった。
ボクは思わず素晴らしい!と声に出し、表装して本当によかったと思ったのだ。
そしてマイラさんと別れボクは小雨が降りしきる中、タメルに戻る事になる。