ネパールやチベットの旅おすすめポイント『マ二車は神々の小宇宙』

「オム・マニ・ペメ・フム」

「オム・マニ・ペメ・フム」

「オム・マニ・ペメ・フム」

ネパールやラダック、チベットといったチベット仏教圏に行くと熱心な仏教徒はオム・マニ・ペメ・フム(意味は蓮華の中の宝珠よ幸あれ)という真言を唱えながら片手に数珠を持ち歩きマ二車をクルクルと回している。

【マ二車とは何なのか?】

マ二車とは真言が刻み込まれた筒状の法具の事で筒の中にはありがたいお経が入っていて一周回すと1回お経を聞いたことと同じ事が出来る便利な法具の事だ。

 

種類も手持ちの小型のものから御堂の中に入っている巨大なマ二車もある。

今回はチベット文化圏を旅する上で楽しめるポイントをマ二車を中心に視点をおいてみよう。

【マ二車は隠れたチベット仏教美術が見られるスポット】

マ二車はチベット文化圏の国や地域を歩けば至る所に見られ、参道やお寺には幾つものマ二車が連なったマ二練をよく見ることが出来る。

 

そのマ二練をよく見てみよう。

 

マ二車の奥にはチベット仏教の神々が何尊も見ることが出来るマ二練がある。

それは一つ一つ違いゴンパ(僧院)内の壁画と同じように様々な神々が描かれている。

マ二練はなんと手の込んだ作りになっているのだろうか‥

きっと巡礼者を見守るため描かれているのか、マ二練も信仰の場所のような意味合いを持っているのか?

ボクにはよくわからない。

ただボクはマ二練を発見すると注意深く奥を見て(巡礼者の邪魔にならない程度に)チベット仏教美術を感じ絵の参考にしているのだ。

 

【マ二・ラカン】

マ二・ラカンとは巨大なマ二車だけが設置された御堂の事をいい、ゴンパ内にあったり、御堂単品のものもよく見る。

マ二・ラカン内には美しい壁画や場合によっては仏像が鎮座していたり、手柄にチベット仏教美術を鑑賞出来るポイントだ。

これはつまりマ二車を回すと仏教世界を視覚により観じる事が出来、さながら小さな神々の宇宙の中にいるような錯覚を覚えてしまう。

またマ二・ラカン内の壁画を見てみるとゴンパ内の壁画より細かく手の込んだもの神々が描かれている事があり、詳しく見てみるのも面白いのかもしれない。

因みにボクはそのチベットの法具マ二車をネパールに行った際買ったのだが、様々な種類があった。

手のひら位の小さなサイズだったり、トルコ石で出来た観光客用の美しいマ二車が売っていたし中でも驚いたのはボクがラダックに行った時、抱えないと持てない巨大なマ二車を買っている人がいた事だ。

それらは一つ一つ装飾模様が違い職人の個性を感じマ二車はチベット仏教徒の役にたっているのだ。

 

【マ二車を回す意味】

オム・マニ・ペメ・フムとチベット仏教徒が唱えている事は知っていても中々唱えている理由を答えられる人は少ないのではないだろうか?

ボクがチベット仏教画タンカを学ぶためネパールのボウダナートに訪れた際、タンカ絵師を紹介してくれた日本語に堪能なラマさんから理由を聞くこと出来た。

すなわち

人間が死んだ際、肉体から離れた魂を神様の元へ向かわせるために祈っている。

というのだ。

なる程、ボクが今まで謎だったその答えを知った時、チベット人やチベット仏教徒達の気持ちや信仰心の高さの理由を少し知れたような気がした。

チベット人やチベット仏教徒は優しい人が多いような気がする。

それはマ二車を1日に何百、何千とまわす程、信仰心の高さからきて彼らの優しさが旅人を癒やすのだった。

 

 

 

 

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