悠久の歴史を感じられる城スケッチの魅力と描き方を紹介!

 

どうもチベットを旅する画家の宮下です。

 

生まれ育った所に長年住んでいると身近な観光スポットに行った事がないという事があります。

この夏ぼくはスケッチをするために山や神社に行ったりしましたが城は一度も描いた事がなかったので

おんぼろバイクに乗り新発田市にある通称あやめ城(周辺にあやめが咲いていた事が由来)と呼ばれる新発田城に向かった。

 

当初城スケッチは難しいのではないのか?

 

と思っていたが意外に描きやすいという事と山と違って座るためのベンチがあるので絵を描く為の場所的に良かったという事がありました。

 

さて!

 

今回は新潟県在住の絵描きであるぼくが城スケッチの描き方などを紹介しようと思います。

【新発田城の歴史】

先ず、ぼくがスケッチをした新発田城について紹介しようと思います。

この城の歴史は新発田藩の初代藩主溝口秀勝が豊臣秀吉の命によって慶長3年(1598年)に加賀国(石川県)から新発田に来た事が始まりです。

秀勝が来た時の藩領は未開痕の地でしたが歴代の藩主が開拓を努めると美しい平野に変わりました。

 

新発田城が築城されたのは秀勝が五十公野(いじみの)に仮の住居を構え、上杉景勝に滅ぼされた新発田氏の館跡に城を造り始めました。

この城は秀勝がやってきて56年後の承応3年(1654年)に完成。

 

しかし明治4年の廃藩置県によって新発田藩の歴史は幕を閉じ、翌年発布された廃城令によって大部分が解体され堀もほとんど埋め立てられてしまいました。

その後は陸軍の管轄(本丸と二ノ丸の約半分)になり第二次世界大戦まで兵舎、戦後も自衛隊の駐屯地として使用され続けられています。

 

【城スケッチの方法】

ぼくがスケッチした場所は復元された城の一部が見渡せる堀近くの場所でベンチに座って絵を描き始めました。

川や滝などをスケッチするときは、あまり下書きせずボールペンで一発描きしますが

建物は見ながら描いてると、構図や建物自体が狂ってしまうという事があるので

シャーペンで形をかるくとらえ、さらっと描いた後にボールペンで描くようにしました。

人口物というのは自然物と違って直線などがいくつもあるので下書きしてからブレを修正するといいでしょう。

 

本来スケッチというのは下書きなしで、さらっと描くものですが

しっかり描きたいという思いがあったので今回は下書きして描きましたね!

 

あと城を描くにあたって、ぼくは一つの箱が集まった物と捉えました。

 

パッと見ると石垣があって、窓や城特有の屋根、シャチホコ等が集まっていて、どこから描けばいいのか分からない感じがしますが

屋根や窓がないという風にみると長方形の箱が上に上がって小さくなるだけですので

描く時は屋根などが無い状態のシンプルな長方形だけの絵を描いて

 

細かい部分は後から描くようにしました。

 

また遠近法を使って描くと奥行きがうまく表現できます。

この時、城の影になっている部分の色を濃くしたりすると立体的になるのですが正確に描く場合は消失点を意識するとぶれないで済みます。

消失点とは斜めの線が交わった先にある線の事で漫画の背景(建物など)を描く際に特に使われる考え方の一つですが

スケッチの場合は必ず消失点を見つけて描くという事ではありませんが

正確性を求めた絵を描く時は役にたつので、そういった絵を描きたい場合は定規を引いて描くといいでしょう。

ぼくが思うにスケッチするために大事な事はよく観察して描く事であり

 

その場の雰囲気をかもちだせれば絵として成功だと思います。

 

例えば石垣をよく見てみるとコケがあったり石垣の色が所々違っていたりします。

そういった所を描いてみるとそれっぽい雰囲気が出ますし、見たまま描くのもいいのですが

現代的な建物や電線が城の背景にある場合は、あえて描かないという手もあります。

 

城が建築された当初は、そういった物はありませんでしたからね!

 

因みにぼくは新発田城のスケッチの後に月岡温泉近くにある秘境荒川剣龍峡に向かい滝に打たれたり水浴びしたりソロで遊びましたね。(アブに何ヵ所も刺されましたが)

あまり有名ではない場所ですがとってもオススメですよ。滝スケッチも町中で絵を描くのとは違う魅力もあるので是非

大迫力!滝でスケッチする方法と準備道具・注意点をまとめてみた

 

【城跡スケッチ旅】

新潟県には復元された城は少ないけれど城跡はいくつもあります。

 

例えば阿賀町津川の麒麟山にある津川城

 

この城が造られたのは鎌倉時代の建長4年(1252年)に金上盛弘によって会津領の防衛のため築城され以来金上一族が代々城主を勤めたが十五代の時代(1589年)に伊達政宗と戦い滅亡してからは

会津領の領主が色々と変わっていきましたが、その時の領主が重臣を津川城の城主にしていきました。

 

徳川の時代に入ると一国一城制度によって津川城の存続が危ぶまれ寛永4年(1627年)に遂に廃城になった。

 

現在の津川城は石碑にわずかな石段、石垣が残るのみですが、津川のランドマークとして愛されています。

 

 

さて、ぼくは山の中にあるその城に向かい登山開始(山登りな苦手ですが)

 

といっても標高が低いので、あっという間に到着!

 

 

うっそうとした森林の中にあったのは津川城の痕跡と山から見える美しい津川の景色!

ぼくは近くの金上稲荷神社を登って、その美しい景色をスケッチしましたが、山の上からやるのも気持ちいいものでしたね!

因みに麒麟山ふもとの常浪川(とこなみがわ)は夏になるとキャンプ客でいっぱいになる川で、ぼくも涼を求めて水浴びしました!

津川は狐の嫁入りで有名な所ですが町から見える麒麟山は夏のシーズン時でも人もほとんどいなくて、オススメですね。

 

【まとめ】

城スケッチは絵を描いていると悠久の歴史を感じる事が出来るので城好きな人はもちろん

日本の風景を絵にしてみたいという方等に是非やって欲しい事ですし

 

描いた後に地元の観光スポットや地元の料理を食べるのもスケッチ旅の魅力ですので

 

外に出て絵を描いてみたいという方は是非旅に行ってみてはどうでしょうか?

 

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