発展著しい中国だが都市部を離れ奥地へ奥地へ行くほど美しい中国の田園風景や山岳地帯が広がっている。
近年では巨大宗教都市ラルン・ガル・ゴンパが有名になったお陰か寺院がある四川省奥地まで足を延ばしてブログやSNSで発信している人もいる。
しかし一方でそんな場所まで行って危険じゃないのか?
何かトラブルに巻き込まれないのか?
等といった中国奥地に旅する場合の注意点をまとめてみた。
因みに中国は他の国と違い旅行する際Googleや特定のサイトが開けなかったり、英語が通じなかったりと様々な注意ポイントがある。
詳しくはこちらの記事を読んで欲しい。
【中国奥地は絶景が広がっている】
ネガティブな事を言う前に中国奥地がいかに想い出に残る地域なのかという事を伝えようと思う。
奥地まで足を伸ばすと日本では絶対に見る事が出来ない美しい絶景や余り知られていない観光スポットが沢山あって旅人の好奇心を掻き立てる。
例えば東チベットに行ってみると標高3000メートルをこえる高地に突然巨大な湖が出現したり
広大な大草原や岸壁に築かれた砦のような巨大僧院の数々。
絢爛豪華な寺院内にある美しい仏像や壁画はボクのように絵を描いている人のみならず想い出と共に感動を覚えるはず。
日本ではまだまだ馴染みの無いエリアが中国奥地には沢山あり様々な出会いが旅人達を待っている。
【中国奥地は危険なのか?】
始めに断言するが行くだけなら、そんなに危なくはない。
ボクは俗に言う東チベット(四川省西部)にあるカンゼまで行った事があるが危ない目にあった事はなかった。
ただチベット族やウィグル族等、中国政府のやり方に不満を持つ人々が暮らす地域に行くと言うことは何が起きても不思議ではないという事だ。
例えばニュースにもなったウィグル族の暴発やチベットの焼身自殺・・
(現に帰国後カンゼでチベット人の焼身自殺があったらしい。)
海外の旅で1番恐ろしいのは身の危険を感じることだが、よっぽど危ないという地域に行かない限り安全だ。
大抵そういった地域(非解放区)は許可証や旅行会社が主催するツアー、特別な計らいが無ければ行く事が出来ないが
仮に強引に行って発見でもされたりするとどうなるかは判らない。
中国奥地の町で突然暴動や拉致にあった!
なんて話は聞かないがよく聞く話だと公安警察に見つかり罰金の他、事情聴取や追い返されたりする。
また運悪く見付かると顔写真を撮られブラックリストに載ることもあるので無闇に非解放区には行かない方が無難だ。
因みにボクが行ったカンゼという町は解放区(以前は非解放区だった)なのだが
実際行ってみて気付いたのは奥地に行けば行くほど警察車両が多くなっているという事だった。
この事から分かるのは情勢が不安定という事であり、こういった地域に旅をする場合は最新の情報を得てから行った方が安全だろう。
また中国奥地特有の問題は情勢や非解放区の他にも野犬という、もしかすると一度厄介な注意点もある。
日本では考えられない事だが田舎町を歩いていると、そこら中に野犬と思われる小汚い犬達がうじゃうじゃいて場合によっては襲いかかってくるという事もある。
特に寺院や民家が番犬として飼ってる犬は通行人を見るや引っ切り無しに吠えまくり、容易には近づく事も出来ない。
また野犬は奥地に行くほど増えるらしく以前ボクが古本屋で読んだ本によると
有名戦場カメラマンがチベット自治区奥地にある田舎町に取材に行った時、野犬に囲まれ木の上で助けを待つまで登っていた。
という話を読んだことがある。
それ故、公安よりも中国奥地は犬の方が恐ろしいのだ。
ボクが何故、野犬の危険性について言っているかと言うと感染したら致死率99・9パーセントの狂犬病をもっている可能性があるからだ。
狂犬病は犬の他、様々な動物にも感染している可能性があるため中国やインド、ネパール等途上国に行く場合は注意が必要だ。
■狂犬病についてはこちらの記事をどうぞ。
【まとめ】
中国奥地の危険性をまとめてみると大きく分けると三つ挙げられる。
一つは情勢が不安定(チベットやウィグル)で何が起きるか判らない。
二つ目は公安警察が非解放区を見張っていて外国人だとバレたら厄介な事になる。
三つ目は狂犬病に感染している可能性もある野犬達の巣窟であるという事。
ただ、そんな中国奥地だからこその普通の海外旅行とは違う濃い旅が出来る。
日本人が良く行く国に行き飽きたという人や秘境に行って、非日常世界を体験してみたいという人は
東チベット(四川省や青海省、雲南省等)はオススメなので是非行ってみて欲しい。