阿賀町菱潟全海堂で年に一回しか御開帳されない貴重な即身仏を拝観!

阿賀町豊実の菱潟全海堂では7月8日に年一回の即身仏(ミイラ)の御開帳があり、お堂がある観音寺では賑わいをみせる。

以前から行ってみたいと思っていたが全海法師大祭の日を忘れたりして随分先伸ばしにしてしまった。

 

という事で今回、友人と共に観音寺の菱潟全海堂へ参拝に行って来たので旅の話やの即身仏の話をしていこうと思う。

【即身仏になった全海法師とは?】

菱潟全海堂にある即身仏とは一体何者なのか。

 

名は松音院月山全海法師といい慶長七年(1602年)六月八日に

東蒲原郡鹿瀬町字深戸の長谷川常雄氏宅にて生まれた。

 

名前は善吉。

 

善吉は農業と筏(いかだ)乗りの仕事をして力が五人力もある大変力持ちな人物だった。

また身長が五尺八寸(約175cm)で当時としては高身長でもあった。

 

そんな善吉だったが寛永六年(1629年)に妻子と死別した事がきっかけで出羽の国(現在の秋田県と山形県)にある

湯殿山注蓮寺の大日坊の弟子になって修行後に菱潟の地に草庵を立てて修行に励んだ(慶安三年,1650年)

 

菱潟で加持祈祷で人々を救う傍ら阿賀野川の難所を切り開いて船や筏の運航の手助けをした。

貞享四年(1687年)1月8日に死期を悟った全海法師は85歳にて即身仏となった。

 

因みに全海法師が修行した山形の注蓮寺にも鉄門海上人という即身仏が安置されている。

注蓮寺公式HP
http://www2.plala.or.jp/sansuirijuku/index.html

【菱潟全海堂の見所と周辺の観光スポット】

菱潟全海堂があるのは曹洞宗の観音寺境内にあり小さいお寺だが

参道にはお堂を護るように四天王と不動明王の仏像がある。

お堂手前にはチベットではお馴染みのマニ車(一回回すとお経を読んだ事になる道具)があるが日本式は縦に回すようだった。

いつもは閉まっているだろう菱潟全海堂内部では全海法師の即身仏が安置されていた。

 

初めて見た感想としてはミイラというより骸骨という印象の方が大きかった。

 

友人は日本の環境や湿度の関係で骨のようになる、と言っていたが詳しくは分からない。

が、年一回拝観できる即身仏を拝観出来たのは貴重な経験だったのは間違いない。

※なを参拝日は2022年7月8日で7時半から14時までのご開帳であった。

その後、紅白の垂れ幕がかかっている観音寺本堂にお参りにいってみる。

小さな本堂で本尊の釈迦如来像と右側には大日如来と思われる仏像が。

本尊様へのお参りを済ませたあと本堂前に行ってみると観音菩薩の仏像と可愛らしい姿の六地蔵があった。

●角神不動滝

菱潟全海堂を後にしたぼく達は照りつける太陽の下、雄大な阿賀野川沿いの459号沿いの道を鹿瀬方面へと車を走らせる。

幾つかのトンネルを抜けた先の右側に不動滝という看板がある。

 

ここが角神不動滝の駐車場で何台も車が停められる感じだ(トイレ有)

そこから舗装された道を滝へと歩き続けると一の滝、二の滝の姿が現れる。

落差25メートルの二の滝だったが気温33度を越える中では水量も弱かった・・

旅人二人は二の滝の滝前で日光寺法要で頂いたチラシ寿司を食べ涼をとりながらの昼食となった。

 

 

ぼくは暑くて服を脱ぎ例のごとく滝浴びへ。

 

 

気温が高い夏の滝浴びはやはり気持ちがいい。

滝前で昼食をとり滝浴びをするのは夏の恒例行事となりつつあるのであった。

 

●かのせ温泉赤湯

旅の最後に行ったのは熱いお湯で有名なかのせ温泉赤湯。

角神不動滝近くにある温泉で津川からは鹿瀬方面へと真っ直ぐ進んだ先にある。

鉄分を含んだ赤湯で100%掛け流しの58度の内湯はとても入れないが隣の少し高めの湯や奥にある森を眺めながら入る事が出来る湯はとても気持ちいいものだった。

【菱潟全海堂の行き方】

菱潟全海堂は阿賀町の外れ、西会津の方にあるのだが行き方は49号線と459号線から行く方法がある。

49号線から行く場合、西会津の途中にある384号線の鬼光頭川沿いの集落を抜け459号にでて鹿瀬方面へと進むと看板が見えてくる。

津川方面から行った場合459号を豊実方面へと進ませるだけなので、行き方としてはこっちの方が簡単かもしれない。

【まとめ】

今回全海法師の即身仏ご開帳拝観という貴重な体験をしたが新潟県には長岡市の西生寺や村上市の観音寺、柏崎市の真珠院(普段は公開していない)がある。

西生寺も行った事があるが、こちらの宝物堂には即身仏の木造のレプリカや雷獣のミイラ、狼の剥製など何やら怪しいものが多い。

他のお寺でも即身仏以外にも見所が色々があるのかもしれないので、いつか地域に尽力してきた法師達の即身仏を拝観しに行こうと思うのであった。

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