チベットを彩る祈願旗タルチョー『聖地に飾りまくる目的と購入場所とは?』

チベットを旅すると必ず五色の祈願旗タルチョーをめにする。

タルチョーあるところ必ずチベット縁ある場所で、住宅街だったり、峠坂、山だったりチベット文化圏の至る所でたなびいている。

 

あれは一体何なのかというと

 

タルチョーは世界を構成する五大元素を表し

黄=地

緑=風

赤=火

白=空

青=水

をそれぞれ表しているのだ。

 

ボクはチベット文化圏が好きでよく旅をするのだが、タルチョー以外にも同じような意味を持っている旗がある。

タルシンキと呼ばれる旗で、タルチョーを縦長にしたような旗で主に丘や山等に幾つも掛けられている。

東チベットを旅した際ボクを驚かせたのが、このタルシンキがチベットの山々に幾つも掛けられていた事だ。

 

それらは風に吹かれ、ゴーゴーとたなびきチベット人達の信仰の深さが表れているようだった。

 

一つ疑問に思うのが、どうしてタルシンキを含めタルチョーと呼ばれる五色の旗が幾つも幾つも掛けられているのか?

実はそこにチベット人の信仰の形が読み取れるのだ。

 

【タルチョーが幾つも掛けられている訳】

チベット人達は概ね仏教徒であり、彼らの文化は仏教絡みのものがほとんどなのだが実はタルチョーもその一つ。

タルチョーがはためく度に仏法を広めてくれると言われる事が一つ。

 

もう一つは日本語に訳すと祈願旗となるように旗をかけることで願いが叶うと言われるからだ。

 

まぁチベット人の願いは仏法を広めると同時に、祖国返還が願いだろうから同じような意味あいかも知れないが・・

 

ボクにこの事を教えてくれたのがファルピンで出会ったネパール人だった。

 

ファルピンはネパールにあるチベット仏教の聖地な為か、タルチョーが幾つも掛けられネパールのインスタ映え?スポットのような感じになっていた。

チベット仏教を広めたグル・リンポチェが瞑想した洞窟の回りには幾つも掛けられていたが、その理由をタルチョー売りのネパール人が教えてくれたのだ。

 

「一つ300ルピーでどう?願いが叶うよ」

 

等と言ってきたが、必ずしも宗教絡みの願いだけでなく個人的な願いでもいいようだ。

 

つまり日本で言う『絵馬』と言った方が分かりやすい。

 

絵馬と言えば馬を連想させるがタルチョーには時よりの模様が印刷されている事もある。

これはルンタといい

 

ルン=風

タ=馬

 

を意味し『風の馬』という風に訳される。

これは仏法の教えを『風の馬』に運んで貰うという事を意味しているのだ。

またチベットでは正方形に印刷されたルンタを祭りなどで

 

「ラーギャロー(神よ栄光なれ!)」

 

と言ってばらまくらしい。

 

ボクはまだ見たことがないがきっと、結構な迫力だろう。

 

と、このようにタルチョーを始めとした祈願旗はチベット文化圏を飾り、この色取り取りの旗が幾つもあることで非日常世界を作っているんだと思う。

 

【タルチョーはどこで売っている?】

最近日本のアジアンショップでも一つ800円程度でタルチョーを売っている事がある。

ボクはそれを自室に飾りチベット的な部屋にしているが、ボクがよくいくネパールでも同じような事をしている人を見たことがある。

 

ネパールでタルチョーを買おうとする場合、殆ど幾つかのタルチョーをまとめたセット売りな事が多く、それらは大体ボダナートやカテシンプーストゥーパ周辺の仏具店に売っている。

特にボダナートはチベット仏教の聖地だけあって仏具や仏画、チベット民族衣装等、正にチベット雑貨の宝庫と言っていいだろう。

またボダナートには数多くのチベット仏教寺院があり、チベット好きなら一度は行って欲しい場所だ。

 

タルチョーをはじめ、チベットに必ずあるマ二石やマ二車等、何なんだあれは!?

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