チベタンは帽子がお好き?チベットの民族衣装の着こなし方とは?

チベットの民族衣装と言えば中折れ帽子にチュバと呼ばれるウール、毛皮で出来たコートのようなものを着たチベタンを思い浮かべる事が出来る。

しかし、実際はチュバのほかにも様々な民族衣装が存在し、個性豊かなファッションセンスを持ったチベタンの姿をチベット文化圏各地で見ることが出来るのだ。

では、彼らが誇りを持って、まとう民族衣装にはどんなモノがあるのか?

見ていこうと思う。

 

因みにチベット文化圏とはチベット文化が根付いている国、地域を指し、ネパールやラダック、モンゴル、ブータン等、かなり広い範囲にわたっていて、国の数だけ様々な民族衣装があるのだ。

 

例えばネパールは数多くの民族が存在し、チベット系のタマンやシェルパ、ネワール族等沢山存在している。

 

こちらの記事で、ネパールの民族と民族衣装について詳しく書いている。

【着こなせ!】ネパールの帽子トピーと様々な民族衣装のコーディネイト術

【チベットの民族衣装】

チベットの民族衣装の代名詞となっているチュバだが男性用、女性用があり、地域ごとにデザインやカラーが違っていたりする。

 

例えば、ネパールやチベット本土で見れる男性用チュバの殆どは黒やグレー等地味な色使いのモノが多い。

 

しかし、東チベット(四川省カム地方)の方に行くと男性でも黄金色やグリーン、青等、配色豊かチュバを着たカムパを見ることが出来る。

 

*カムでも黒やグレーのチュバは存在する。

 

(因みにカンゼやタウに行くとハイカラなチュバを売っている民族衣装店を数多く見かける。)

民族衣装と言えば女性用の民族衣装はどの国でも美しいが、チベットにおいても同じ事が言え、色とりどりのチュバの他、ワンピース型のモノや着物のようなチュバもある。

 

ただ男性用と違うのはパンデンと呼ばれるシマシマ模様の入ったエプロンを腰に巻くのだ。

 

以前は既婚女性だけがパンデンを身に付けていたが、最近ではそうでもないらしい。

生地はナムブと呼ばれウール地やシルクで作られている。

 

また、チベタンは祭りや正月等ココゾとばかりに美しい民族衣装を男女問わず着込んでいくが、こういったハイカラで目を引くチュバは殆どがオーダーメイドとなっている。

ネパールのチベット仏教の聖地ボダナートに行くとオーダーメイドで作ってくれる民族衣装屋も数多く存在し、チベタンのみならず外国人もオーダーメイド製の民族衣装を作って貰っている人も多く存在する。

因みにボダナートは仏画や仏具を購入出来たり、チベット仏教を学べる施設があったりと、ボクのようなチベット好きには堪らないエリアだ。(そしてゴンパも沢山ある!)

 

チュバの下には何を着込むのか?

 

人それぞれだと思うがシルク製の伝統的なシャツやチベット模様をあしらったベスト等を着込むのだ。

そしてその上から数珠や天然石のネックレスを幾つもかければチベタンファッションの完成である。

 

インド北部のチベット世界ラダックにおいてはゴンチュと呼ばれる大豆色の長いコートのようなものを男女問わずまとっているが、民族衣装率は低めだ。

また、ラダッキ達はお祭り等になるとゴンチュと共にシルクハットのような帽子を被ったり、女性においては代々受け継がれているマントのようなものを羽織っている。

 

【チベタンは帽子好き?】

チベタンは帽子好きな人が多いような気がする。

というのもチベットを旅していると、中折れ帽子を被っているチベタンを数多く、街中には帽子を売っているお店もよく見かける。

 

恐らく、これは標高3000メートルを超える広大なチベット高原に住んでいるからこそ、直射日光を避けるためにテンガロンハットのような帽子を被っているのだが、標高の低いネパールでも見ることが出来るので、多分名残ナンだろう。

 

また、東チベットに行くとカムパと呼ばれるカム地方に住んでいる大男達が存在するが、彼らはダシューと呼ばれるターバンのようなモノを頭にしている人がいる。

 

色は赤や黒が多く、腰にはサムライのように短刀を巻いているのだ。

 

またネパールのチベット系民族タマン族は独自の帽子を被り、平たい山岳帽にゲリ模様(ネパール独自のシマシマ模様)をあしらった服を身につけている。

ボクはこのタマン族の帽子とネパールで出会って以来、様々な場所で被ってきたが、どんな服でも合わせやすく被るだけで民族衣装ファッションが完成するのでエスニック衣料好きには便利な帽子である。

ただ、やはりネパールでもラダック同様バリバリの民族衣装を着た人の姿は中々見ることが出来ない(チベタンにおいても)

 

民族衣装を中々見ることが出来なくなっている現代だが、そのお洒落さはどの国よりも勝っているとボクは思っている。

この服を普段着と取り入れれば、パッとしない私服でも個性を発揮させることが出来るし、何よりボクはチベットの民族衣装というのが好きなのだ。

 

民族衣装は『その民族』の為に作られたものであり、だからこそ老若男女、年齢に関係なく着ることが出来るからだ。

 

ボクは、そんな民族衣装を多くの人に知って貰おうと『カイラス』というネットショップを立ち上げたので、チベタン民族衣装を見てみたい人はチェックしておいて欲しい。

 

■民族衣装店『カイラス』はこちら

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