【言葉がでない…】コープビジターセンターでラオスの不発弾問題を知る!

ぼくがラオスで旅をした中で忘れられない思い出の場所がある。

 

それはビエンチャンにある「コープビジターセンター(COPE Visitor Centre)」だ。

 

国立リハビリテーションセンターの敷地内に併設されているこの施設はラオスにおける不発弾被害の実態の展示や義足製造、被害者のリハビリの事等を学ぶ事が出来る。

2025年11月19日には愛子内親王殿下がコープビジターセンターをご視察し、不発弾被害について深い関心を示されたという。

 

画家であるぼくは、宗教画の勉強のためお寺巡りをする事を目的にラオスに来たわけだが

 

海外の社会問題に関心があったせいか

 

ラオスで問題となっている不発弾被害の事を英語が分からないなりにも「見て」学んでみたいと思ったからだ。

 

初めにコープビジターセンターに行った感想を話してしまうと義足や写真等を通して被害にあった人達の事を中心に学べるので

肌感覚として中々きついものもあったが不発弾問題を勉強出来る場所として行って良かったと思っている。

因みにルアンパバーンにも不発弾問題の事を学べる「UXOラオスビジターセンター(UXO Lao Visitor Center)」という施設があり、ルアンパバーンに行った際こちらの施設も訪問。

今回はビジターセンターに行った感想やラオスの不発弾問題について話そうと思う。

【ラオスの不発弾問題】

ラオスはベトナム戦争中、米軍から約58万回もの空爆をうけ「世界で最も爆撃された国」と言われている。

なぜ、米軍が爆撃したのかと言うと当時のラオスはベトナムへの兵員や武器等の補給路として使われた「ホーチミン・ルート」を破壊する為だった。

 

だが正確な位置が分からなかった米軍は広範囲に空爆を行った。

 

投下された爆弾の数は、なんと200万トン以上…。

 

現在でも約8000万個もの不発弾が地中に眠っていると言われている。

 

こうした不発弾はラオスの農村等、生活の場で発見される事もあり

2026年4月にはラオス北部シエンクワン県ペック郡の小学校で小学生が掃除中に不発弾を発見し、素手で教師の元に届けたという事態も起こっている。

 

ラオスはこうした不発弾の被害を対処する為

 

1996年に「UXO Lao」を設立。

 

ビエンチャンに本部を置き、被害の大きい9つの県(ルアンパバーン、シェンクアン、サワンナケート等)で活動している。

「UXO Lao」の目的は農村部等のラオスの生活圏での調査・不発弾の撤去活動で

不発弾の事故を防ぐため、地域住民へ危険回避教育を行っている。

 

またビジターセンターは国内外に不発弾の歴史や現状を伝える役割を果たすため各地に設置されている。

【コープビジターセンター】

コープビジターセンターに行ったのはビエンチャンを旅した3日目の事だった。

この日、午前中に友人と共にタート・ルアンに行き美しいラオスの仏教美術を堪能した。

その後、昼食・休憩を挟み、午後からビジターセンターへと向かう事になった。

場所はKhouvieng Roadという大通りに面した場所にありグーグルを頼りに向かった。

コープビジターセンターにたどり着くと何人もの観光客が出入りしていて、外には砲弾や母子のオブジェのようなものが展示されてあった。

中に入ってみると一番初めに目についたのはクラスター爆弾が落とされている様子を描いた展示物。

クラスター爆弾とは大型の容器の中に沢山の小型爆弾を詰め込んで上空から散布し広範囲に攻撃する爆弾で

ベトナム戦争中、米軍はクラスター爆弾を大量に投下し猛烈な空爆を行った。

 

壁側には被害範囲が描かれたラオスの地図が掛けられており広範囲にわたり爆弾の被害を受けた事が見て取れた。

 

また民家を模した展示物の中には子供が描いた空爆の絵や不発弾が村の地中から出てくる様子を作った立体模型等

英語が読めなかったが分かりやすく展示されており、それがいっそう戦争の悲惨さを感じる事が出来た。

右奥のスペースには沢山の義足が展示されてあった。

コープビジターセンターがある国立リハビリテーションセンターは被害者のリハビリの他に義足の製作も行っているようで

館内には不発弾の被害を受けた方が義足を付けリハビリをしている様子の写真等、戦争の悲劇の様子が生々しく伝わってきた。

特にぼくが目に止まったのは不発弾のせいで両足が義足になっている少年の写真だった。

 

ぼくはその写真から、しばらく目が離れなかった…。

 

戦争がなければ笑顔で走り回っていただろう少年の姿はそこにはなかった。

 

米軍が投下したクラスター爆弾は年齢を問わず容赦なく襲い、日常をブチ壊す。

平和な日本と同じ世界にある国なのに悲劇的な日常が生まれてしまう国があるという事に胸を痛めてならなかった。

【UXOラオスビジターセンター】

ビエンチャンで友人と別れてから数日、ぼくは古都ルアンパバーンにいた。

 

世界中から観光客が集まる世界遺産になっているこの街にも

ビジターセンターがあるという情報を知っていたぼくはお寺巡りの後に向かう事にした。
到着してみると外には実際に使われていた爆弾が幾つも生々しく展示されていた。

施設内部はビエンチャンよりこじんまりとした感じで、爆弾に装飾模様を施されたアート作品や不発弾、実銃等が展示されており奥にはドキュメンタリー映像が上映されていた。

ビエンチャンの方は「被害者」にスポットをあてた展示内容だったがルアンパバーンの方は不発弾等の「負の遺産」が中心の展示内容だった。

実はビジターセンターには回収された不発弾から作られたキーホルダーやフォーク等の食器類が販売されているのだが

後日、ナイトマーケットをブラブラしていた際、これら小物類が販売されている事に気が付いた。

売り子さんがいなかったので買う事は出来なかったが、こうした小物類の売上は不発弾処理等にあてられるみたいだった。

【まとめ】

今回の旅でラオスの不発弾問題に関する2つの資料館に伺ったが、どの国にも戦争に関する資料館・博物館があると思うが

旅をする際は観光面等の「陽」の部分だけでなく過去に起きた悲惨な出来事や戦争等「影」の部分に目を向ける事で

その国が抱えている問題や歴史が分かるので、もしこうした資料館が旅先にあれば一度見学してみるのもいいかもしれない。

最新情報をチェックしよう!