今回、お話するのは画家が営業をすると絵が売れるのか?という話をしようと思う。
初めに答えを言うとイエスである。
「営業」という言葉だけきくと過去に自宅にやってきた生命保険の売り込みとか
壱万円あげるから新聞定期購読してよ!
と言ってきた強引な新聞社の販売員のイメージがあったが
自分が「お寺をアートで盛り上げる活動」という強い理念となる活動をやってきて思ったのは
営業とは
「自分の活動を相手に知ってもらう事」
だと思うようになった。
そして何のために画家活動をしているのか?どういう人生を歩んできたのか?
自分の物語とやってみたい事を話す事で自分の絵に興味を持ってもらえやすくなるのである。
絵をSNSに上げていれば、そのうち有名になって絵の注文が入る…
そんな事は限りなく低いのである。
実際、ぼくはSNSで絵の投稿をする際「依頼承ります」と書いているが依頼が来たことは殆どない。
運がよければ問い合わせがあったり、お寺から絵画制作の依頼があったりするのだが
そういった事は数年に1回あるかないか、なのだ。
何故なのかと言えば、実際に会ってないという事が大きい。
人と人が実際に会うことで、どんな人間なのかも分かるし、資料を通して画家活動を詳しく話す事が出来るからだ。
SNSで営業をしても結局、SNSの投稿内容だけで判断されてしまうしDMでこういう事やりたいんですっ!
て書いても
よく読まれていない可能性や文字だけなので怪しい売り込みがきたと思われても仕方ない事なのである。
これは、絵画制作の提案の資料を営業先に送る際にもいえる事で
沢山送っても連絡が来る事は殆どない。
過去に130通以上送った事があったが連絡が来たのは一件だけだった。
一件くればいい方なのだがコピー代や送付代、お手紙作成を考えると時間、お金もかかり運任せになってしまう。
だからこそ、画家活動を実際に営業先で話す事で絵のお仕事を頂けるのである。
因みに、出来れば紹介という形が一番信用して貰えるが、そうでない場合はSNSで営業に行く場所を探して連絡したり、あるいは飛び込みで話に行く事になる。
また、信用してもらう方法の一つに取材活動という方法もある。
ブログ内にお寺を取材した記事がいくつもあるが、取材した後に画家活動を話す事で絵の仕事を頂いた事もあるので
人と関わり接点を持つ事が重要なのである。
【人見知りでも営業できる理由】
営業してるから、話すのが得意だったり明るい奴なのではと思われるかもしれないが
ハッキリ言うと逆です笑
初めていくお寺さんに営業に行く際は緊張で心臓バクバクなのです笑
昔、アルバイト先の人から「根暗」と言われた事がある位、自分から話すのは苦手な方だ。
それに過去に先生から虐められた事で吃音になってしまい
他人に意見を言うと吃ってしまう事もあり、出来れば家にいて絵を描いている方が好きなのである。
では何故、そんなぼくが営業活動を出来るのかと言えば
やりたい!やらなければいけないと思った事は昔からやってきたからだと思う。
インドに行った事がきっかけでチベット文化の魅力を知り、ネパールでチベット仏画を学んだり
絵で食べていくにはどうすればいいのか?
と言う事を考えオーストラリアの小さな町で絵の路上販売を行ってきた。
そして現在行っている
「お寺をアートで盛り上げる活動」
というのは
お寺を調べた際に、お寺が檀家離れで衰退していて近い将来、無くなってしまうかもしれない!
という事が書かれた記事を見た際、衝撃を受けた事がきっかけで活動を初めたのである。
また、管理者がいなくなり荒廃したお寺やお堂を見た事があるが、その場所は荒れ放題で寂しい場所ばかりだった。
こうならない為に何か方法があったのではないか?
アートでお寺を盛り上げ、お寺を荒廃させない、そんな方法もあるのではないか?
お寺の配布物等に絵を使ってもらう事で、お寺を知ってもらえるかもしれない…
自分がやらなければ、いけないと思えるような理念があるからこそ活動が出来るのである。
そう、絵を注文してもらう為に活動しているのではなく
お寺の役に立つ事を本気で考え活動しているので
仏画描いてるからお寺さんが買ってくれるのでは、という考えだと
「この人は絵を買って欲しいだけなんだな」
と思われて確実に失敗してしまう。
現に理念に共感してくれた地元のお寺さんが、知り合いのお寺さんを紹介してくれた事がきっかけで何カ寺から、御縁を頂いたという事があった。
そして、ご依頼頂いた絵は現在、お寺の看板だったりパンフレット等、様々な所で使われている。
また依頼がなかったとしても、お寺主催のイベントでライブペイントが出来たり、お寺で個展開催なんて事も可能になってくる。
【絵の資料を作る必要性】
絵というのは生活に必要のないものだと思われているが、必要と思ってもらうにはどうすれば良いのか?
という事を考えた時に資料というのは絶対不可欠なのである。
資料とは
経歴と今まで描いたものをコピーしたものをまとめたポートフォリオと活動の経緯や目指すべき未来、提案内容、料金表を詳しく書いた企画書
の事で、これがある事で
この人は何故、活動をしているのか?
どんな提案をするのか?
どんな絵を描いているのか?
という事が分かりやすく相手に知ってもらえる事が出来るのだ。
そして資料が完成したら、親友人以外の近い存在の人に見せる。
そうする事で、その人からアイデアを貰ったり誰かを紹介してもらったりという事が出来るのである。
やはり画家活動をする際は会って話す事が重要になり、自分から仕事をとっていく姿勢でいないと
絵の収入を得ていくのは難しいと思うので絵で何かやりたい!って本気で思う事があるのなら勇気をだして提案しに行ってみてはどうだろうか?
因みに、今回書いた記事では「お寺」に対して画家活動(営業)をする方法を書いたが、お寺に営業に行けと言っている訳ではなく
営業先は一人一人違うのである。
それは過疎地域を盛り上げるための活動なのかもしれないし、特定の企業や農業なのかもしれない。
とにかく絵と◯◯でやりたいと思える理念となるようなアイデアがあればチャレンジしてみて欲しい。
もしかすると人生を変える程の大きなきっかけになるかもしれないので。