五頭山麓にある出湯温泉の近くには羽黒優婆尊(うばそん)という子宝・安産祈願のお堂がある。
小さなお堂だが地域の人や安産祈願等を願う参拝者の方々に愛されているお寺でお参りをしている人を見かける事が多い。
安産の仏である優婆尊の姿は恐ろしい顔をした婆像あるが大変慈悲深く、地元ではウバサマとして親しまれている。
今回は優婆尊を管理している阿賀野市次郎丸にある高徳寺の住職 平野直也さんに取材しに行ってまいりました!
【優婆尊の歴史と行き方】
優婆尊のお堂に奉られている秘仏の優婆尊の仏像は行基菩薩という高僧が733年に彫った三体ある内の一体で
約400年前に華報寺の住職が夢の中でのお告げによって優婆尊の仏像を移動した事がきっかけで優婆尊のお堂が建てられた。*現在のお堂は250年前に建設
そして次郎丸に高徳寺を建てて、このお堂の守護所にしたと伝えられています。
なので優婆尊のお堂の本堂は高徳寺になっています。
優婆尊の行き方は国道290号沿いにある出湯温泉を起点に水原方面へ続く県道271号を真っ直ぐ進むと、直ぐにお堂が見えてくる【地図】
次郎丸にある高徳寺までの行き方はこちらを参考に【地図】
【優婆尊の年中行事】
本尊の優婆尊の秘仏は縁日、大祭の祈祷後にご開帳されていて詳しい日程は以下の通り。
毎月19日夜6時半と20日11時より縁日(ご祈祷)
*1月19日はご祈祷は無し
●大祭
■1月10日 11時半 九万九千日(九万九千日参拝した事と同じ御利益があるとされる日)
■4月20日 11時 大般若
■8月20日 11時 施食会
■10月20日 11時 萬燈供養
【優婆尊の見所】
優婆尊の境内を見渡すと狛犬という神社の特徴がある中でお地蔵様が奉られていたり不動尊があったり神仏習合の形をとっている。
また二股に分かれた二本の杉の木は境内両脇にそびえていて、これは凄く珍しい状態である(樹齢800年?)
本堂に上がってみると先ず目に入ってくるのが輪廻図で中央に骸骨が座っているのが特徴的で鬼が罪人を苦しめている凄惨な場面等が描かれている(制作年不明)
このお堂に施されている彫刻も美しく応竜と呼ばれる翼を持つ竜の彫刻もある。
お堂後ろには各地から集められた優婆尊が奉られていて秘仏があるお堂の中に入ってみると
巨大な提灯やおみくじや御札等が売っている場所がある。
なを取材時にぼくは提灯に頭をぶつけてしまったが、昔の人は背が低かったので提灯が低く吊るされていても関係なかったのだろう。
因みにここのおみくじは半分凶が入っているらしく、ぼくが引いてみたら一発目で大吉が出たという・・!
この優婆尊のお堂後ろの丘には三十三観音が奉られていて境内脇から行く事が出来る。
また駐車場奥には優婆尊御霊水という鉄分の多い霊験あらたかな湧水がある。
【高徳寺住職にインタビュー!】
●一般家庭から出家した平野さん
高徳寺の住職を務める平野直也さんは一般家庭の出で高徳寺のご息女様と結婚をした事がきっかけで出家をする事になる。
他のお寺で聞いた時もそうだったけど修行は大変だったようで
大栄寺での修行期間の二年間の初めの一ヶ月は作法に慣れるのに必死で朝4時半から21時にかけての厳しい修行の末に平野さんはお坊さんになる。
そんな厳しい修行であるがメリットとしと
修行生活は健康的に良かったらしく病気は一度もしなかった事や厳しい修行ゆえに仲間達との結束力が高まるとの事。
●お坊さんになって良かった事
修行後、地域の人と合わせたり回りの人と試行錯誤をしながら日々のお務めを励んできた平野さんが
お坊さんになって良かった事
それは一般家庭出だったからこそ自分の時間が取りづらい会社中心の生活から
お坊さんになった事で視野が広がり考えるゆとりが出来た事や人との交流が広がった事のようです!。
●趣味は和太鼓!
平野さんの仕事であり趣味でもある和太鼓をする事になったキッカケは聖籠町の広報で、和太鼓メンバー募集のお知らせがあり、太鼓を叩いてみたい!と思うようになった。
現在は聖籠太鼓「響sato-oto」の副会長を務めている。
拠点を新潟県聖籠町に置く「響sato-oto」は平成12年に鼓動の大井良明氏の指導のもと設立され新潟を中心に活動している。
詳しくはHPまで
●好きなお寺
平野さんが好きなお寺は優婆尊!愛着があり守られている感があるとの事です!
●日々大切にしている事とは?
それは、平野さんがいつも願っている事で
皆さまの心と身体の健康を願っている事。
また優婆尊の坊守を務めているからこそ、目に見えない力を感じる事が多いようです。
●これからやってみたい事
出会いを大切にし基本的に笑顔で接する事を心掛けているが、悩み多き人に対して、元氣いっぱい挨拶するとかは避けるようにしている事。
●お寺の衰退について思っている事。
人が減っている事や政府のやり方、家族の在り方がお寺の衰退に繋がっている事など仕方がない面もあるという事がお聞きしてわかりました。
【優婆尊の不思議な話】
取材中、平野さんが見せてくれた蝋燭の写真はにわかには信じられない形をしていた。
それは赤い蝋燭が鳥の尾のように長く垂れ下がり曲がりくねった形の写真で
酉年を迎える日に赤い蝋燭を本尊の前に置いた所、突然燃え上がり、このような形になったとの事で優婆尊の神秘の力が働いたのだろうか?
また、とある石屋さんのひいじいさんの話では
仕事中に石材を足の上に落としてしまい痛みが酷かったのに優婆尊の分家でご祈祷を行い、お供えしている花を煎じて足にかけた所
パキッパキッと音をたてて痛みが引いたそう。
不思議な話はまだ終わらない。
平野さんが見せてくれた優婆尊の監視カメラ?の動画ではお堂内に無数のオーブが漂っていて、こうした映像はよく写り混むようだ。
優婆尊には何らかのパワーで満ちている。
これは間違いないようだ。
【まとめ】
今回優婆尊で取材してみたけど取材中も何度も参拝者が訪れる愛されているお寺だという事だ。
これがウバサマと言われる由縁だと思いました。
またお堂は小さいながらも境内を含めて見所も多く、いい感じの場所という印象でしたね!
出湯温泉近辺は自然も豊かで自然の力が溢れているので疲れた時は、この阿賀野市のパワースポットを訪れるといいだろう。