チベットの旅

チベットのテレビ番組の実情『メディアは中国の戦略?』

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海外のテレビを観ると、そのお国柄が判るなんて事はある。

例えばネパールは信仰心厚い人が多いせいか宗教関係の番組やヒンドゥー教の神様クリシュナを主人公としたアニメがやっていたりする。

ボクは昔からテレビっ子で今も一日中テレビを付けながら絵を描いているなんて事がよくあるのだが、海外に行くときも同じで、ホテルに戻るとテレビを観て過ごすなんて事はよくあることだ。

ボクはチベット文化圏を旅する画家で初めて『チベット』を旅出来たのは2017年の1月の事。

だがボクが行ったのはラサがあるチベット自治区ではなく、俗に東チベットと呼ばれる四川省西部辺境の地だ。

 

東チベットには大平原が広がり、美しいチベット仏教寺院や色鮮やかな民族衣装を着たチベット人の姿を目にする事ができ、初のチベットはボクに感動を与えた。

そして寺院を見学した後、ホテルに戻ってくるとテレビを付け、ブログを書いたり本を読んで一日を過ごす・・

 

それが東チベットの旅の毎日だった。

 

【東チベットで放送されていたテレビ番組】

中国のテレビ番組でボクがよく観ていたのはカンフー映画だった。

言葉が判らないボクにとってカンフーで敵と戦う映画は面白かったし、映画ばかり放送しているチャンネルがあるため、一日観ていても飽きない位だ(日本でもBS以外でやればいいのに・・)

 

因みに、こういう映画専門の放送局はネパールにもあり、ワーナーマイカルの映画を専門に扱っているものがあった。

 

例えばマトリックスやハリーポッターなどの有名な映画から、日本で観たことのないようなマイナーな映画まで様々。

 

映画の次に観ていたのはアニメだったのだが、どう観ても日本のパクリ?

 

と思えるような番組が多く、キャラクターのタッチも何処か日本的で可愛い感じ。

CGアニメも発達していて、確かトランスフォームする車みたいのが敵と戦うアニメがやっていたが一日に何回もやるくらい人気のアニメなんだろう。

 

また、反日感情を煽るような戦争ドラマがある一方、夜11時位になると日本の番組が普通に放送されているなんて事がある。

 

ボクがみたのは香取慎吾と金チャンの仮装大賞で、中国語で吹き替えと審査員の名前が中国語に変えられていたが、内容はそのまんまだった。

 

そして放送されていたのは中国人向け番組ばかりでは無く、チベット人向け番組がやっていた事だ。

 

その番組が放送されているチャンネルでは他の番組とは違い、全編チベット語で放送され、チベットの伝統舞踊やチベットの現在の様子、政治的な事を放送されていた。

恐らくチベット人に配慮された番組で東チベットの食堂に入ると、こういうチベット人向け番組が流れているのだ。

 

ただ番組を観ている中、気になったCMがあった。

 

それはチベット人を初め、他の少数民族達が手を取り合い、みんなが中国の一部である。

と語っているようなCMだった。

だが、ボクには違和感を覚えた。

チベットの歴史を見れば分かるとおりチベットは中国に侵略され、現在はチベット自治区やら自治州として分断されてしまっている。

 

当然、ウィグルや内モンゴルと同じように独立を唱えるチベット人も多く、共産党に抗議する為、抗議の焼身自殺をするチベット人も多い。

彼らの背景には中国によって宗教の自由や就職の自由が制限されていたり、共産党が掲げる同化政策によってチベット文化が抹殺されようとしている事が背景にある。

 

だからボクには、みんなで手を取り合うCMはボクには違和感しかなく、プロパガンダ的にしか映らなかった。

 

何故ならチベット人は自分たちの事を中国の一部だなんて考えていないし、環境に耐えられないチベット人はインドやネパールに亡命するしかない。

それがチベットの現状であり、彼らの実情を把握しているからこそ、チベット人向け番組が放送されているのでは無いだろうか?

 

と思っている。

 

そして抗議や亡命を止めさせるべくメディアを使い、チベット人を掌握しようとする中国共産党の思いみたいのをボクは番組を観て思うのだった。

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