インドの旅

インドの田舎でチベット僧が修行する巨大僧院ティクセ・ゴンパとは?

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『インドの中の小チベット』ことラダック

と呼ばれるヒマラヤ山脈を望む田舎の地に、到着して1週間くらい経った頃、ボクはラダックのランドマーク的存在であるティクセ・ゴンパまで行ってみることにした。

ティクセ・ゴンパはレー南東に位置するチベット仏教四大宗派の一つゲルク派に所属する大僧院で静観な顔付きで有名なチャンバ(弥勒菩薩)像がある。

そして何度もラダックのガイドブックの紹介写真に掲載されたりポストカードに写ったりとインド・ラダック地方を代表するチベット仏教寺院だ。

■秘境ラダックについてはこちらの記事を読んで欲しい。

【インド秘境の地】ラダックで寺院巡りやトレッキングする方法とは?

【ラダックのシンボル『ティクセ・ゴンパまで行く】

ボクがラダックに降り立ったのはオフシーズンである三月の冬の事。

辺りは氷の大地になり分厚い防寒着無しでは生きられないであろう過酷な環境が異邦人であるボクの肌にイヤと言うほど突き刺さるのだ。

この時期になるとラダック各地へ行くミニバスは激減し外国人観光客の姿もほとんど姿を消し、正にラダックの真の姿が表れたかのようだった。

 

ティクセ・ゴンパまではレー南側にあるバススタンドで朝から夕方までに一本程度往復している。

 

ただ冬の間はバスが減るという情報を聞いていたのでメインバザールから少し降ったとこにあるタクシースタンドでレー~ティクセ・ゴンパ~シェイ~レーまでの往復料金を支払い、凍てつく冬のラダックの中ティクセ・ゴンパまで行く事にした。

 

*なをラダックのタクシーはタクシー組合を組んでいてレーから各地までの料金が細かく設定されているため、いわゆる『ボッタクリ』等と言うこともなく運転手の人もフレンドリーで初めての旅行者でも安心してタクシーを利用出来る。

 

レーを出発して三十分は過ぎた頃であろうか?

 

 

ラダックの荒野をタクシーが走っていると、それは突然現れた。

 

 

それは何十メートルもの岩山に幾つもの僧房が建ち並び、一番上には本堂らしき建物が見える城砦のようなティクセ・ゴンパの姿をこの目に確認する事が出来た。

 

 

その雄大なまでに美しい白亜の寺院にボクは息を飲み、思わず運転手に

 

 

「止めてくれ!」

 

 

と頼み込みタクシーから出ると、その美しい白亜のティクセ・ゴンパを写真に収めるのであった。

 

写真を撮ったボクは白亜の寺院の駐車場に向けタクシーは走っていった。

 

 

因みに、どこのゴンパも車道と参拝者用の登り道があるのだが登り道とは言うと急斜面で標高3500メートルを超えるラダックでは至極キツイものであり、あっという間に息切れをしてしまうのだ。

 

駐車場に着くとボクはタクシーから降りて白亜のティクセ・ゴンパの門をくぐり抜け境内に入り込むのであった。

 

【美しきチベット仏教美術の宝庫】

ゴンパ内は人気が無く静まりかえっていたが要塞のようにそびえるゴンパからの景色は絶景で雪化粧した雄大なヒマラヤ山脈を見ているとチベット人やラダック人が山々に神という存在を感じるのも納得がいく。

ティクセ・ゴンパは100人近い僧侶がいるらしいのだが彼らの姿を確認する事が出来なかったがゴンパを見学していると外国人観光客とガイドの人達がボクの後に続き入ってきたのであった。

 

ボクは一足先にティクセ・ゴンパの広場のような所に到着すると早速チベット仏教の壁画を目にするのであった。

 

その壁画とは釈迦牟尼と十六羅漢であり傷みはしていたものの青を基調とした壁画の数々はこの上ない美しさであり他の壁画を散策。

 

 

やはり青を基調とした四天王の壁画を始め六道輪廻図や頭蓋骨の杯のようなグロテスクな壁画等、仏教美術の宝庫ともいえるラダックの神髄を垣間見たような気がした。

 

ただ壁画は剥落し絵師目線としては何とも痛々しい姿であったが・・

 

因みに六道輪廻図と四天王図は全てのゴンパに描かれ、意味としてはゴンパの東西南北を守護するために四天王がいて仏教における輪廻思想を視覚的に体感するために六道輪廻図が描かれているのだ。

■四天王の壁画について

邪鬼を踏みつける怒れる四天王『チベットと日本の四天王図の大きな違いとは?』

その他くまなく散策したが御堂内部は鍵がかかり内部を見ることが出来なかった為帰ろうと思ったそのとき・・!

 

 

一人の僧侶が鍵を持ちこちらに近づいてくるではありませんか!?

 

 

彼は御堂の鍵を開け、ボクは後に続くと件のチャンバ像の姿が!!

 

 

僧侶に写真を撮っていいか?

 

 

と確認すると「撮ってもいい」とのことで写真を二枚程撮るのであった。

実はチャンバ像前に設置された蝋に火を灯す為に僧侶は鍵を開けたのだがそのすきを見て(一瞬であるが)チャンバ像を見ることが出来たのは幸運であった。

 

後からやってきた外国人観光客は見ることが出来なかったぽい・・

 

ボクはティクセ・ゴンパに別れを告げ次なる目的地シェイ・ゴンパに向かうのであった。

 

【シェイ・ゴンパ】

ティクセ・ゴンパ近くにあるシェイはラダック最初の王ラチェン・パルギゴンが王都に定め、王宮内部にあるシェイ・ゴンパには巨大な釈迦牟尼像がありティクセ・ゴンパ同様そのお顔を間近に見ることができ圧巻であった。

また釈迦牟尼像の回りには古めかしい壁画が描かれ剥落はしていたもののヤマーンタカや獅子吼観音等様々な壁画を確認する事が出来た。

 

ボクが壁画を見ていると少年僧が太鼓を叩き、経を唱え始めた。

 

 

ドンドンドンドン!!

 

 

鼓動を打つかのようなリズムは異空間を創り、ボクは精神世界の中を経と魂のリズムに乗せ漂っているかのようだった。

高揚と神秘的な気持ちを抱きながらボクはその場所を後にすると少年僧はすぐに太鼓と経を唱えるのをやめストゥーパ前にたむろっていたラダック人の中に消え去っていった。

 

ボクに宗教音楽を聞かせるためにやったんだろうか?

 

と疑問をもちながらも貴重な体験ができたと思いながらシェイ・ゴンパを後にしゲストハウスがあるレーに戻るのであった。

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