インドの旅

チベッタンに愛される活仏ダライ・ラマ『インド秘境の地で見てきたもの』

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海外の旅をしていくなかボクはラダックという存在を知った。

ラダックはインドの中の小チベットと呼ばれる場所でダライ・ラマを信仰する亡命チベット人が多く、ゴンパが密集する仏教美術の宝庫だ。

仏教の絵の勉強となると思い、ラダックの地に降り立ち大僧院の数々を巡ることになった。

ラダックのランドマーク的存在であるティクセ・ゴンパでは巨大なチャンパ像(弥勒菩薩)や真っ青に彩る美しい四天王の壁画を見学。

マト・ゴンパではチベットのお祭チャムを見に行き、神々の曼荼羅世界を体感する事になった。

また、レー空港近くにあるスピトク・ゴンパのゴンカン(護法堂)では威圧感なヴァジュラハイラヴァ(大威徳明王)に、凄まじいエネルギーを感じ、五体投地(全身を使うチベットのお祈り)をしてしまう。

 

この他にも様々なチベット仏教寺院に行ったが冬季だった為か、中には入れないという所も多かった。

冬のラダック旅行は欠航したり、観光スポットが閉鎖したり色々苦労がある。(そして記憶が氷点下にいくくらい極寒の地)

 

■冬のラダックの注意店についてはこちら

冬(12~2月)のラダック旅行の注意点『旅行者が気を付けたい6つの注意ポイント』

【ラダックのタクシーに乗ってみて気付いた事】

ボクはラダックの中心街レーを拠点としてスピトクやマトとかをタクシーで回ったのだけど、タクシーに乗っていてあることに気が付いた。

 

 

どのタクシーに乗ってもダライラマの写真が飾ってあった。

 

 

どうして、どのタクシーに乗ってもダライラマの写真があるのだろう?

 

 

彼らにとってダライラマとは?

 

 

ゴンパに行くと歴代のダライラマ像やダライラマの写真が掲げられていることがあるが、ラダックを旅をしてチベット人にとって『ダライラマ』とはどういう存在なのか?

 

 

とボクは気になってきた。

 

 

ボクはラダックでチベットの文化や美術の美しさを知ったボクは、チベットの文化の一つであるタンカ(チベット仏教画)を知りたいと思い、国内で活動しているチベット人タンカ絵師のケルサン・ギャルツォ氏にアポを取り、ケルサン氏と会うことになった。

 

そしてラダックでどのタクシーに乗ってもダライラマの写真があった事を伝え、チベット人のケルサン氏に気になっていた事を伝えた。

 

 

「チベット人にとってダライラマとはどういう存在なのですか?」

 

 

すると彼は

 

 

「チベット人というよりは世界の人にとって大切な存在だ。」

 

この言葉にボクは返す言葉が見つからなかった。

「チベット人にとって仏教とは?」という質問も考えていたが、『ダライラマは世界の人にとって大切』という言葉が全てを物語っているように感じ、聞くことやめることにした。

 

 

『ダライラマは世界の人にとって大切』

 

 

その言葉の重みがチベット人や仏教徒が世界平和を願っているダライラマを信仰している意味みたいのを垣間見ることが出来たのだ。

 

そしてその年の9月ボクはチベット仏教画タンカを学ぶため、その本場であるネパール・ボウダナートへタンカ修行の旅に出るのであった。

 

その時の様子はこちらの記事を読んで欲しい。

ネパールで3か月間チベット仏画タンカを学ぶ!『タンカ絵師マイラ氏との出会い』

【ダライ・ラマとは?】

そもそもチベット人が崇めるダライ・ラマとは一体何なのか?

簡単に言えばダライ・ラマとは観音菩薩の化身であり、世の中で苦しむ人々を救うため輪廻転生を繰り返す活仏である。

 

 

ダライ・ラマ制度はゲルク派創始者ジェ・リンポチェ(ツァンカパ)によるもので、ゲルク派はダライ・ラマ制度とジェ・リンポチェの宗教改革(密教と顕教をまとめた)のおかげで大躍進する事になり、チベット最大の宗派になる。

 

 

またダライ・ラマはチベットをすべる法王として何世紀にもわたりチベットの実権を握ってきたが、時の法王ダライ・ラマ14世は1950年代に中国で起こった毛沢東の文化大革命により、聖地チベットを追われ、ダライ・ラマ14世はインドに亡命する事になった。

 

 

現在はインド北部のダラムシャーラーにチベット亡命政府を置き、世界に向け平和を説いている人物である。

 

 

また、文化大革命の余波を受けダライ・ラマ14世に続いて数多くのチベット難民が雄大なヒマラヤ山脈を超え、インドにやってきたが環境に馴染めず多くの人々が亡くなったという。

 

 

そして現在もチベット自治区や東チベット(カムやアムド)から多くのチベット人達がヒマラヤ山脈を超えてネパールやインドを始め、世界中に亡命しているのだ。

 

因みにチベット難民達はダラムシャーラーやラダック、ネパールのボダナートやファルピン、スワヤンブナート等チベット仏教縁ある聖地に多く住んでいて、活動している。(日本にもチベット難民達はいる)

ボクは以前、その現状を確認しにネパールの美の都パタン郊外にあるチベット難民キャンプを訪れた事があったが、彼らは世界的に美しいとされるチベット絨毯を編んでいる人々が難民キャンプで働いている姿を見た事があった。

また、ボダナートでも数多くのチベット人タンカ絵師達が活動し、シェチェン・ゴンパ運営のツェリン・アートスクールで伝統を途絶えさせない為、多くのタンカ絵師達を育成しているのだ。

 

ダライ・ラマ14世がチベットを離れて以来、何十年もたつが、伝統文化の継承等、今後のチベットの未来はいかに?

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