仏画・絵について

絵の上達方『筆の使い方すら知らなかったボクがした事』

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ボクは専門学校で絵と出会い、先生の進めでアクリル絵の具を使った初めて作品を描くにあたり、筆の使い方から学ばなければならなかった。

ボクは元々漫画家志望で筆なんてほとんど使った試しはなく、使ったとしても漫画でキャラクターの髪や服を墨で黒く塗っていく『ベタ』作業位だった。

だからアクリル絵の具の特性‥重ね塗りなんてのも知らず初めは原液だけ塗ったまま描いていったのだ。

今のボク絵は神様1つ1つに重ね塗りをし、出来るだけ鮮やかに描くように心がけている。

昔は影を付ける際、例えば肌色に黒を混ぜ少しづつ影を付けていく表現をしていたが、それでは暗くなる一方だったからボクは黒以外の明るい色を影として塗っていった結果色鮮やかな絵にする事に出来たのだ。

 

重ね塗りの効果を知らなかった頃のボクは原液だけ塗ったままの絵の描き方で1年位は続いた。

当然この描き方では早く終わるが平面的な作品になってしまい、あまり良くないのだがこの時のボクは“絵を描く”より漫画を描いていく事に重点を置いていて絵は二の次だった。

だからもし画家を目指している人なら1年もあれば筆の使い方、絵の具の使い方を調べ上げ早い段階で絵が上達すると思うのだが‥、ボクは調べるような事もせず絵を描き進めたのだった。

だがそんなある日、影を付けてみようとふと思い色と色を混ぜて影を描いた事をきっかけにボクは徐々に徐々に絵が上達していったのだ。

 

【タンカ修業の旅】

チベット仏教画『タンカ』を学ぼうと思ったのはインド辺境の地ラダックを旅したのがきっかけだ。

この地でチベット文化に出会い、その美しさに優しさに感銘を受けたボクはその文化の1つタンカを学ぶ為ネパールに飛び、タンカ絵師の元修業したのだが、その時出会ったのが細密画等を描くために使う多分イタチか何かの毛を使った筆だった。

 

ボクはこの時初めてナイロン製の筆以外のものを使ったのだ!

 

正直な話‥筆なんてどれも同じだろうと思っていたボクはこのイタチの筆に出会う前までずっとナイロン製の筆を使っていたのだった。

 

このイタチの筆で使った始めの作業、点描だった。

 

点描とは筆で点々とキャンバスに向かい打っていく作業だがタンカを描く際、尊格の回りの空、山、大地を描く際に用いられる。

このイタチの筆は細かい作業に向きダサイン(ネパールの正月)後に行われた蓮華座や雲、花にグラデーションを付けるために使われるこの作業もボクの絵をレベルアップする事に繋がったのだ。

実際タンカの描き方の一連の作業内容をボクは応用した結果どんどん上達していった。(空や大地等点描で描かれる部分等タンカの描き方がボクの絵には至る所にある)

 

因みにだがタンカは岩絵具を使って描かれ水彩画のような特性を持っている。

ボクは一連のタンカを描いていく工程で筆選びの大切さをようやく知り、帰国後タンカを描いた時とよく似た筆を使い絵を描いたら‥

 

 

ネパールに行く前と行った後では全く違う絵になっていたのだった!

 

ただ最近の悩みはこの筆と出会い絵がレベルアップしたのは良いが、どんどん時間がかかって行くという事だ。

それは細かい絵を描いていくには仕方のない事なのかもしれないが‥

 

でも時間をかけ頑張った分だけ美しい絵を描けるようになりタンカ修業に行ってよかったとは思っている。

 

誰かの元に学びに行くという事はその師となる人物の特性を深く影響してしまうというのを知りそれがボクの絵が上達する事に繋がったのだと思う。

 

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