海外へ旅をする上でやはり重要になってくるのは宿を選ぶことだ。
短期間ならともかく長期間、海外へ旅をすればどんなに物価の安い国でも宿代でどんどん加算し旅費用が大きくなってしまう。
だからボクは出来るだけ安い宿を選ぶようにしている。
ボクはタンカ(チベット仏教画)修業の為にネパールのボウダナートにおもむいた。
この場所を選んだのは知り合いのタンカ絵師の勧めもあるが、ゴンパ(チベット仏教僧院)が密集していてチベット仏教文化、美術を学ぶ上で最適だと感じたからだ。
ただボウダナートで宿探しをはじめて思った事がどこの宿も宿泊料金が高いという事だ。
3か月ネパールで生活する上でボクは1日1000ルピー(1ルピー=1・2円)を目安に節約した生活を考えていたので宿泊料金が高い所で泊まりたくなかった。
だがほとんどの宿は1000ルピーを超える場所が多く悩んでいた。
ただ宿泊料金が高くなっているのには原因がありネパールの物価が上昇していて、かつ光熱費等が値上がりしている事が原因になっているそうだ。
しかし安宿を探している内に1つだけ宿泊料金が安いところを発見した。
そこは『地球の歩き方』にも紹介されているロータス・ゲストハウスだ。
ロータスは隣接しているタプサン・ゴンパ経営のゲストハウスでボウダナートで1番安い宿だ。
Single:350ルピー
double:600ルピー
*トイレ・シャワー共同
*長期間宿泊する場合、10日間ごとにその分の宿泊料金を支払っていく。
ロータスは長期間宿泊する旅行者達から人気が高く、部屋が埋まってしまう可能性があるので注意が必要だ。(事実ロータスに泊まろうとしたときdoubleが2部屋位しか残っていなかった。)
宿の中には広い中庭があり、晴れた日はとても居心地がよく、ボクはよく本を読んだり絵を描いたりして1日を過ごしたのだった。
ただネパール全ての宿に言えることだけど計画定番の影響で頻繁に電気がつかなくなり17時位にはもう床に入り、その日を終える規則正しい生活の日々であった。
そんなロータスはタプサン・ゴンパが経営しているのだがこのゴンパはやけにサイドビジネスに積極的で(他のゴンパもそうだが)ゲストハウスの他にアパートを運営したり仏具屋をやっていたりする。
やはり日本のお寺でもそうであるように信者達からの布施だけではやっていけないのだろうか‥。
最後にこれは直接ロータスと関わりが有るわけではないけれど、ロータス前の巨大仏塔に続く道には、ボクの天敵『犬』達のテリトリーがあり、よくワンワン吠えているのだがその中の白い小型犬‥。
奴はボクに目をつけ歯を剥き出しに吠えまくりよく追いかける事があった。(この犬は飼い犬で飼い主の注意で収まったが)
白い小型犬は因縁があるのか、スワヤンブナートにいった帰り日本語学校近くで犬に襲われたし、塔のようなゴンパを訪れた際、黒い犬達を引き連れボクを襲った番犬隊長も白い小型犬だった。
犬の脅威なくしてネパールは旅できないのだけど、ボクは3か月間犬達に怯えながらネパールの日々を過ごしたのだった。